米Efficient Power Conversion(EPC)は、サーバーなどの電源に向けた+40V耐圧GaNパワートランジスタ(FET)を発売した ニュースリリース 。同社 最高経営責任者(CEO)のAlex Lidow氏によると、「新製品は、+40〜60Vの入力電圧を+12Vの中間バス電圧に変換して出力するLLC共振型DC-DCコンバーターの2次側スイッチ素子に向く」という。応用先は、サーバーのほか、通信機器やネットワーク機器、コンピューター機器などの電源である。

サーバーなどの電源に向けた+40V耐圧GaN FET
サーバーなどの電源に向けた+40V耐圧GaN FET
オン抵抗の最大値は1.55mΩ(ゲート-ソース間電圧が+5Vのとき)である。なおEPCは、新製品を「eGaN(enhancement mode Gallium Nitride on Silicon)パワーFET」と呼ぶ。(出所:Efficient Power Conversion)
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 新製品の特徴は、実装面積が小さく、オン抵抗が低いこと。実装面積は2.85mm×3.25mmで、オン抵抗は1.3mΩ(ゲート-ソース間電圧が+5Vのときの標準値)である。これまで同社は、オン抵抗が新製品より低い1.2mΩの+40V耐圧GaN FETを製品化していたものの、実装面積は新製品の約1.5倍の6.05mm×2.3mmと大きかった。「新製品は小型でオン抵抗が低いため、電源回路に適用すれば、最大5000W/(インチ)3の出力電力密度を得られる」(同社)。

 新製品の型番は「EPC2067」。最大ドレイン電流は連続時に69A、パルス時に409A。全ゲート電荷量は22.3nC(最大値)と少なく、逆回復電荷量は0である。「このためスイッチング周波数は1MHzと高い値に設定できる」(同社)。GaN FETダイ上に表面保護膜(パッシベーション膜)を形成した後、14本のはんだバー(棒)を取り付けた形状で出荷する。動作温度範囲は−40~+150℃。1000個購入時の参考単価は2.69米ドルである。

 今回、新製品を2つ使ってハーフブリッジ回路を構成したDC-DCコンバーターの評価ボード「EPC90138」を併せて発売した。ジャンパー線の接続場所によって、降圧型と昇圧型のどちらかを選択できる。最大出力電流は40A。ボードの面積は50.8mm×50.8mm。参考単価は123.75米ドルである。

評価ボードの写真と回路図
評価ボードの写真と回路図
今回の新製品を、回路図のQ1とQ2に使った。(出所:Efficient Power Conversion)
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