東芝デバイス&ストレージは、サーバー用ファンやブロワーといった高速回転が必要な電子機器に向けた3相BLDCモーター用プリドライバーIC「TC78B027FTG」を開発し、2019年10月に量産を開始した(ニュースリリース)。特徴は、同社独自のモーター駆動技術「InPAC」を搭載したことにある。このため、「細かな位相調整の手間を掛けることなく、幅広い回転速度において高効率な駆動を実現できる」(同社)という。外付けのnチャネル型パワーMOSFETを駆動できる。駆動電流は、内蔵した不揮発性メモリー(NVM)で設定できるため、さまざまなパワーMOSFETが使える。

高速回転の3相BLDCモーター駆動に向けたプリドライバーIC。東芝デバイス&ストレージの写真
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 正弦波PWM駆動方式を採用する。ホール素子/ホールICを1つ外付けして使用する。モーターの回転速度を検出して、その情報を制御回路にフィードバックする「クローズドループ制御機能」を搭載した。このため、電源電圧の変動や負荷の変動による回転数の変化を最小限に抑えられるという。回転速度は、PWM信号もしくはアナログ電圧を外部から入力することで制御できる。従って、外付けのマイコンは不要である。出力PWM周波数の範囲は23.4k〜187.5kHzである。

 電源電圧は+5〜16V。ソフトスタート機能や回転数出力機能を備える。異常検出機能として、サーマルシャットダウン機能や、電源低電圧検出(UVLO)機能、電源過電圧検出機能、チャージポンプ低電圧検出機能、出力電流制限機能、出力化電流検出機能、モーターのロック検知機能などを用意した。パッケージは、外形寸法が4mm×4mm×.9mmの24端子QFN。動作温度範囲は−40〜+105℃。価格は明らかにしていない。