英Armは、NPU(Neural Processing Unit)コア「Ethosファミリー」の新製品として「Arm Ethos-U65」を発表した(ニュースリリース)。2020年2月に発表した「Arm Ethos-U55」*の上位製品に当たる。

 Ethos-U65はEthos-U55と同じく、MCU向けCPUコア「Cortex-M」からニューラルネットワーク処理をオフロードされるNPUコアで、同社はMicroNPUと呼んでいる。既存のEthos-U55は最大256個のMAC(積和演算器)を内蔵できたが、新製品のEthos-U65は最大512個のMACを内蔵可能である。また、外部メモリーとしてEthos-U55はSRAMとフラッシュメモリーを利用できたが、Ethos-U65は、さらにDRAMを利用可能になった。最大演算性能はEthos-U55が512GOPSなのに対して、Ethos-U65は2倍の1TOPSだという。なお電力効率はEthos-U55とEthos-U65は同じだとする。

MicroNPUの主な仕様
左のEthos-U55は2020年2月に発表。右のEthos-U65は今回の新製品(出所:Arm)
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 今回、Armは、新製品のEthos-U65を、Cortex-Mコアだけではなく、主にスマートフォン向けの「Cortex-A」コアやサーバー向けの「Neoverse」コアと組み合わせる構成を紹介した。例えば、Ethos-U65とCoretx-Mを組み合わせたドメインを作り、Coretx-Aのドメインと合わせてSoCに実装する。なお、ソフトウエアに関しては、Ethos-U55のものがEthos-U65で利用可能という。

スマホ向けCortex-Aやサーバー向けNeoverseとの組み合わせも想定
左はCortex-Mと組み合わせた場合。右はCortex-Aと組み合わせた場合の構成(出所:Arm)
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 Ethos-U65の主要技術パートナーというオランダNXP Semiconductorsは、早速、同社のアプリケーションプロセッサーSoC「i.MX」にこのNPUを採用することを発表した(ニュースリリース)。またNXPは、同社の機械学習開発環境「eIQ」を強化するため、カナダAu-Zone Technologiesの「DeepViewML Development Suite」と「DeepViewランタイム推論エンジン」をeIQに組み込むことも明らかにした。Au-Zoneのこれらの製品が組み込まれたeIQは21年第1四半期に提供開始予定である。