フォトロン(東京・千代田)は、検査用カメラの視野のうち検査対象としたい範囲をマウスで囲うだけで高精度な検査を実現する画像検査装置「AZVision」を発売した。少ない操作で専門知識がなくても検査内容を設定でき、10分から数十分と短時間で検査を始められる。製造は、ウイングビジョン(長野県安曇野市)。

* フォトロンのニュースリリース:https://www.photron.co.jp/news/20201027.html

 検査手法として、ウイングビジョンの「メッシュマッチング」を採用した(図1)。良品画像で検査したい範囲をマウスで指定すると、その部分を細かなメッシュで分割。検査画像と良品画像を同一箇所にあるメッシュ単位で比較して、形や色の違いを数値化する。数値入力や複雑なパラメーターの設定が不要で、専門知識がなくても高精度な設定が可能だという。

図1:「メッシュマッチング」のイメージ
左が良品画像、右がメッシュマッチングの設定画面。(出所:フォトロン)
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 メッシュ設定は「標準」「甘め」「厳しめ」の3種類。複数範囲を個別に設定したり、詳細な判定パラメーターを設定したりすることで、サイズに大きな差がある部品を同時に検査したい場合にも対応できる。

 検査の際は、検査対象の製品をカメラの下に置いてボタンを押す。装置は、メッシュ内画像のコントラストや偏差などの特徴に応じて数種類のアルゴリズムを使い分け、検査画像と良品画像のメッシュの違いを数値化。マッチング率が設定値を下回ると、そのメッシュを「NG」と判定し、赤色で表示する(図2)。

図2:「NG」を検出したメッシュの比較画像
赤色がNGと判定されたメッシュ。(出所:フォトロン)
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 検査画像や履歴に加えて、作業時間や検査実績の個数も記録できる(図3)。作業品質をチェックしながら検査スピードの向上を図れる他、画面での進捗管理も可能だ。

図3:画面例
作業品質のチェックや進捗管理に使える。(出所:フォトロン)
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 装置の基本構成は、メッシュマッチングのソフトを搭載したタブレット端末とデジタルカメラ、ボタンボックス。カメラの画素数(500万/1800万)やレンズの種類、照明、導電マットの有無など仕様の異なる6モデルをそろえており、検査対象に合わせて選べる()。部品の有無、配線色やボタンの配置、樹脂成形品のバリ・不足などを検査する他、2次元コードの読み取りにも対応する(図4)。価格は要相談。

表:仕様比較
(出所:フォトロン)
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図4:適用例
(フォトロン)
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