セイコーソリューションズ(千葉市)は、エッジAI(人工知能)による映像解析技術を駆使して企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する「エッジAI IoTゲートウェイソリューション」を開発した。第1弾として、アナログメーターを読み取る工場向けソリューションの提供を21年度中に開始する。同ソリューションの活用により、読み取り作業の負担を減らせる上、センサーデータの収集・分析効率を高められる。

図 工場向けソリューションのイメージ
図 工場向けソリューションのイメージ
(出所:セイコーソリューションズ)
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* セイコーソリューションズのニュースリリース

 工場向けソリューションは、エッジAI端末とセンサー端末の組み合わせにより、既存の設備をIoT(Internet of Things)化する「レトロフィットIoT」を実現する仕組みだ()。具体的には、アナログメーターにエッジAI端末を設置。IPカメラで取得した映像を、深層学習を用いて解析し、メーターの指示値をデータ化・蓄積する。

 エッジAI端末での処理により、必要な情報だけを収集できる。エッジAIで処理したデータと既存のセンサーデータを組み合わせてエッジAIプラットフォームに送ることで、効率的なデータ分析ができるとしている。閉域モバイル網を利用するため安全に送信できるのに加え、データ収集用の通信網を使ったエッジAI端末の遠隔管理・運用も可能になる。異常値のリアルタイムな検出もできる。

 従来、製造現場でアナログメーターを使用している場合は、人手でチェックしなければならなかった。メーターの数が100を超えるケースや、それらのメーターが離れた場所や危険な場所に設置されているケースもあり、担当者の負担が大きいのが課題だった。

 新たなソリューションにより、こうした負担を軽減できる。試験的に導入したユーザー企業は「読み取りを諦めていたメーターも読み取れるようになった」「設定が簡単」と評価しており、22年度中の本格導入を目指しているという。

 セイコーソリューションズは今後、映像データから人数を数える、危険エリアへの立ち入り回数を数える、工場内の各種センサーデータを集約するなど、AIを活用して必要な情報を高効率かつリアルタイムに集約するビッグデータ分析を実現し、業務の効率化を図るソリューションを提案していく。工場向け以外では、大型店舗向けに接客効率と顧客満足度を向上させるソリューションも展開する計画だ。