独Infineon Technologies(インフィニオン)は、同社のGaN(窒化ガリウム)パワートランジスタの製品シリーズ「CoolGaN」に2つの新製品を追加した(ニュースリリース)。2製品どちらもエンハンスメントモードのGaN FETであり、ノーマリーオフ動作する。2製品のうち1つは、+400V耐圧の「IGT40R070D1 E8220」。D級(クラスD)オーディオアンプの出力段回路に向ける。もう1つは、+600V耐圧の「IGLD60R190D1」である。低電力から中電力出力の電源回路に向ける。スイッチング電源モジュールや通信機器用整流器などに使える。

D級アンプに向けた400V耐圧のGaNパワートランジスタ。Infineonの写真
[画像のクリックで拡大表示]

 +400V耐圧のIGT40R070D1 E8220の特徴は、「よりスムーズなスイッチング動作が得られるため、出力信号のリニアリティー(線形性)を高められる」(同社)という。それを現できたのは、ノーマリーオフ動作に加えて、出力容量を小さく抑えたことと、逆回復電荷量をゼロにしたことにある。出力容量は72pF(標準値)と小さい。このほかの特性は以下の通り。Nチャネル型である。最大ドレイン電流はパルス時に60A。オン抵抗は70mΩ(最大値)。ゲート電荷量は4.5nC(標準値)。出力電荷量は35nC(標準値)。パッケージはPG-HSOF-8である。

 +600V耐圧の「IGLD60R190D1」の特徴は、「低電力から中電力出力の電源回路に向けてトランジスタ特性を最適化しため、高い変換効率が得られる点にある」(同社)という。ハードスイッチング、もしくはソフトスイッチングのハーフブリッジ電源回路トポロジーなどに適用できる。最大ドレイン電流はパルス時に23A。オン抵抗は190mΩ(最大値)。ゲート電荷量は3.2nC(標準値)。出力電荷量は16nC(標準値)。逆回復電荷量は0nCである。パッケージはPG-LSON-8である。

 2製品どちらも、量産を始めている。価格は明らかにしていない。評価ボード「EVAL_AUDAMP24」を用意しており、2020年2月に販売を始める予定だ。