東芝デバイス&ストレージは、出力電圧に含まれるノイズを5μVRMS(10Hz〜100kHzにおける標準値)に抑えられるLDOレギュレーターIC「TCR3RMシリーズ」を発売した(ニュースリリース)。入力電圧範囲は+1.8〜5.5V。出力電圧は固定である。+0.9〜4.5Vの範囲で出力電圧が異なる32製品を用意した。最大出力電流は300mA。パッケージは、外形寸法が1mm×1mm×0.38mmと小さいDFN4C。このため、スマートフォンやウエアラブル端末などの高密度実装が必要な携帯型電子機器に向く。具体的な応用回路は、オーディオ回路やRF回路、映像処理回路などである。

出力電圧ノイズを抑えられるLDOレギュレーターIC
東芝デバイス&ストレージのイメージ
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 同社によると、「一般的なLDOレギュレーターICの場合、入力電圧のノイズ周波数が1kHzを超えると、周波数が10倍になるたびに電源電圧変動除去比(PSRR、リップル圧縮度)は約20dB低下し、100kHz以上では約40dBを下回っていた。このため、DC-DCコンバーター回路で発生する100k〜数MHzのノイズを十分に除去できず、出力電圧ノイズが大きくなってしまう課題を抱えていた」という。新製品では、バンドギャップ基準電圧源と低域通過フィルター、低ノイズの高速オペアンプを組み合わせることで高い電源電圧変動除去比を実現し、出力電圧ノイズを抑えたとしている。電源電圧変動除去比は、1kHzにおいて100dB(標準値)、100kHzにおいて68dB(標準値)、1MHzにおいて68dB(標準値)、2MHzにおいて67dB(標準値)といずれも高い値を確保した。

 CMOS技術で製造した。新製品の主な仕様は下表の通りである。すでに量産出荷を始めている。インターネット通販サイトにおける参考単価は0.466米ドルである(2020年11月4日時点)。

新製品の主な仕様
東芝デバイス&ストレージの資料
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