米Maxim Integrated(マキシム)は、自動車の「流れる方向指示器(シーケンシャルウインカー)」に向けたLED制御IC「MAX25605」を発売した(ニュースリリース)。同社は、「車載シーケンシャルLED照明IC」と呼ぶ。シーケンシャルウインカーはで、一般の方向指示器のように複数個のLEDを同時に点灯させるのではなく、順番に点灯させる。少しずつタイミングをずらして点灯させることで光が流れるように見えるため、シーケンシャルウインカーと呼ばれている。

新製品の応用例である自動車のシーケンシャルウインカー
Maxim Integratedのイメージ
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 新製品には、6個のnチャネル型MOSFETを集積した。LEDドライバー(駆動)ICと組み合わせて使用する。6個のMOSFETのオン/オフのタイミングを外付け抵抗で調整することで、複数個のLEDを使ったシーケンシャルウインカーの実現が可能になる。マイコンやソフトウエアは不要である。同社によると、「競合他社の最も近い製品と比べると、実装面積を最大で50%、部品(BOM)コストを最大で25%削減できる。シーケンシャルウインカー機能はこれまで高級車への搭載に限定されていたが、新製品を使えば中型車や小型車への搭載が可能になる」という。

 新製品を使って1本のLEDストリングの表示を制御できる。LEDストリングの最大電圧は+60V。集積した6個のMOSFETはカスケード接続されている。1個のMOSFETで最大3個のLEDのオン/オフをまとめて制御できる。すなわち、+60Vの最大電圧を超えなければ、18個のLEDを直接に接続したストリングの表示を制御できることになる。同期端子(Sync Pin)を用意しており、これを使えば新製品を最大16個デイジーチェーン接続して、同期動作させることが可能になる。16本のLEDストリングを使ったシーケンシャルウインカーを実現できるわけだ。LEDに供給できる最大電流は750mA。「競合他社品は最大100mAと少なかった」(同社)という。6個のMOSFETのオン/オフのタイミングは、A0端子とA1端子、A2端子、CLK端子に接続する4個の外付け抵抗で設定できる。

 集積したMOSFETのオン抵抗は0.2Ω(標準値)と小さい。このため、動作時の発熱量を最小限に抑えられるという。スペクトラム拡散クロック機能とスルーレート制御機能を搭載したため、放射電磁雑音(EMI)を抑えられるとする。LEDの短絡(ショート)と開放(オープン)、信号配線の開放(オープン)を検出する機能を用意した。サーマルシャットダウン機能やフォールトフラグ出力機能などを備える。車載用半導体ICの品質規格「AEC-Q100」に準拠する。パッケージは、実装面積が4mm×4mmの20端子TQFNと、20端子TSSOPを用意した。動作温度範囲は−40~+125℃。1000個以上購入時の米国での参考単価は2.19米ドルである。評価キット「MAX25605EVKIT#」を用意している。参考単価は100米ドルである。