三菱電機は、同社従来品に比べてスイッチング損失を約30%低減したSiC(炭化ケイ素)パワーMOSFETを6製品開発し、サンプル出荷を開始した(ニュースリリース)。耐圧は+1200V。ドレイン電流は製品によって異なり、38〜102Aである。同社従来品で採用していた3端子TO-247パッケージを4端子TO-247パッケージに変更することでスイッチング損失を低減した。具体的には、従来は1本だけだったソース端子を電力用のパワーソース端子とゲート駆動用のドライバーソース端子の2本に分離した。こうして、ゲート駆動用信号の経路に存在していた寄生インダクタンスを減らしてゲート電圧の低下を防ぐことでスイッチング損失を抑えた。車載用充電器や太陽光発電システムなどに向ける。

スイッチング損失を約30%低減したSiCパワーMOSFET
三菱電機のイメージ
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 搭載したSiCパワーMOSFETチップは、性能指数(FOM:Figure Of Merit)に優れている点が特徴だ。FOMは1450mΩ・nCと低いため、スイッチング損失と導通損失の両方を抑えられる。オン抵抗は、製品によって異なるが22m〜80mΩ(標準値)の範囲である。さらに入力容量(Ciss)と帰還容量(Crss)の比で求まる誤動作(セルフターンオン)耐量が高いことが特徴だという。

 発売した6製品のうち3製品は、車載用ディスクリート半導体の品質規格「AEC-Q101」に準拠する。パッケージの外形寸法は15.9mm×41.0mm×5.0mm。このパッケージは、同社従来品に比べてドレイン端子とソース端子の間の沿面距離を広げたため、「ホコリやチリがつもりやすい屋外設置機器用電源システムにも適用できる」(同社)という。新製品の主な仕様やサンプル価格は下表の通りである。

新製品の主な仕様やサンプル価格
三菱電機の資料
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