米NVIDIA(エヌビディア)は2021年11月9日、仮想空間内で共同作業を行うためのプラットフォーム(基盤)「Omniverse(オムニバース)」の一般提供を開始した。エンタープライズに向けた継続課金型(サブスクリプション)サービス「Omniverse Enterprise」である。以前から一部ユーザーを対象にした早期提供プログラム(アーリーアクセス)を始めていた。

 Omniverseは、現実の出来事を仮想空間で忠実に再現するデジタルツインを実施するためのツール基盤である。20年12月にオープンベータ版を提供して以来、7万人以上のクリエーターがOmniverseをダウンロードし、700社以上で利用されてきたという。Omniverseの主要な用途の1つは、建築やゲームなどにおける3D CGの制作である。異なる種類の制作ツールを使っているユーザーでも、同一の仮想空間内で3D CGの制作に共同、かつ同時に取り組むことができる。

 ロボットや自動車といった製造業に向けたシミュレーションツールをOmniverseで利用できるようにしている点も特徴だ。例えば、ドイツBMWは、先端工場の設計でOmniverseを利用した。この他、スウェーデンEricsson(エリクソン)が都市部における5Gネットワークの設計、米Lockheed Martin(ロッキード・マーティン)が山火事のシミュレーションにOmniverseを利用したという。

 一般提供の開始と共に新機能も発表した。例えば、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)に対応する。インタラクティブなAIアバターの作成や、物理シミュレーションを利用したディープ・ニューラル・ネットワーク(DNN)のトレーニングを行う機能も導入した。

Omniverseを利用したロッキード・マーティンによる山火事のシミュレーション
Omniverseを利用したロッキード・マーティンによる山火事のシミュレーション
(出所:エヌビディア)
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