ノイズキャンセリング技術を開発するイスラエルのSilentiumは2020年11月6日、広帯域の車両ロードノイズをキャンセルできる技術「Active Acoustics」を開発したと発表した。クルマ向けのノイズキャンセリング技術は他社でも開発されているが、この製品は20Hz~1kHzの広い周波数帯域で不要なロードノイズを90%除去できるのが特長だとする。同社によると、英Jaguar Land Roverが自動車メーカーで初めてこの技術を採用し、「Jaguar F-PACE」「同XF」「Range Rover Velar」の3モデルに搭載したという。

(写真:Silentium)
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 Active Acousticsは、ノイズキャンセリング・ヘッドフォンと同じ原理を使って、広範囲の空間を静音化する技術。シャシーに最大6個の加速度計を配置し、ロードノイズを監視する。ロードノイズを検知すると車載制御ユニットに信号を送り、ソフトウエアで同レベルの逆位相信号を生成し、車両のスピーカーから出す。これによりノイズとアンチノイズが打ち消しあい、乗員には聞こえなくなる。

 電気自動車(EV)はエンジン車より静かだが、その分、室内ではロードノイズがより目立って聞こえる。今回のノイズキャンセリング機能は、こうしたノイズを除去して車内の静音性を高めるとともに、遮音材や高価なノイズ減衰用部品を削減できるため、車両の軽量化とそれによる消費電力削減につながるという。同社は、EVの需要が高まるにつれて、重要な技術要素になるとしている。