厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)は2020年11月11日の総会で、CureApp(東京・中央)のニコチン依存症を対象とした治療用アプリと一酸化炭素(CO)チェッカーの保険適用を了承した。12月1日に保険適用され、医療機関での処方が可能になる見込み。CureApp社長の佐竹晃太氏は「最初の風穴を開けた。意義深いと考えている」とコメントした。

記者会見するCureApp社長の佐竹晃太氏
(写真:日経クロステック)
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 CureAppの治療用アプリとCOチェッカーは新技術の区分で保険適用が了承された。医療機関は、ニコチン依存症の治療でCureAppの治療用アプリとCOチェッカーを利用する場合、初回の診療時に2万5400円分の保険点数を算定できるようになる。内訳は医療従事者が治療用アプリとCOチェッカーの適正使用を促す管理料として1400円、治療用アプリとCOチェッカーそのものに対して2万4000円。

 中医協総会では、議論に参加した委員から「初回の診療で保険点数を算定できるようになっているが、途中で脱落する患者もいるだろう。最後の診療時に算定するなど、アウトカム(成果)を重視した仕組みが必要ではないか」「複数の企業が行動変容を促すアプリの開発を進めており、今後増えていくだろう。治療用アプリの診療報酬の決め方について議論すべきだ」などの意見が挙がった。

 今回の治療用アプリは患者がログインに必要なコードを入力しないと起動しない仕組みになっており、治療開始時に、医師が患者にコードを発行する。患者が自分の気分や服薬状況などを入力すると、個別化された治療ガイダンスがアプリ上で配信される。

 呼気中のCO濃度を定期的に計測した結果も、治療ガイダンスに反映される。医師は医師用アプリから呼気中のCO濃度などのデータを確認し、診療時の補助として活用する。

 CureAppは2014年7月に創業した(創業時の社名はキュア・アップ)。2017年10月にニコチン依存症の治療用アプリの治験を開始し、2018年12月に完了。2020年8月に厚労省からニコチン依存症の治療用アプリの薬事承認を得ており、保険適用の行方に注目が集まっていた。