オランダNexperia(ネクスペリア)は、SiCショットキー・バリアー・ダイオード市場に参入すると発表した ニュースリリース 。これまで同社は、GaNパワー半導体(GaN FET)を製品化していたが、SiCパワー半導体の市場投入は今回が初めて。「今後、高い電圧で使えるワイドバンドギャップ半導体の品ぞろえを拡充していく予定だ。今回は、その動きの第一歩である」(同社)。

 まずは、産業機器や民生機器に向けたSiCダイオードを製品化する。具体的な応用先は、スイッチング電源ユニットやDC-DCコンバーターモジュール、バッテリー充電インフラ装置、無停電電源装置(UPS)、太陽光発電用インバーター装置などである。その後、車載機器に向けたSiCダイオードを市場投入する予定だ。応用先として、オンボードチャージャー(OBC)や、車載用インバーター装置、高電圧DC-DCコンバーターモジュールなどを挙げる。

 今回製品化したのは、ピーク繰り返し逆電圧(VRRM)が+650Vで、順方向電流(IF)が10A(最大値)のSiCダイオードである。型番は「PSC1065H」。順方向電圧降下(VF)は+1.8V(最大値)。逆方向電流(IR)は180μA(最大値)。総電荷量(QC)は15nC(標準値)である。パッケージは、外形寸法が6.16mm×651mm×2.29mmのDPAKと、8.8mm×10.35mm×4.46mmのD2PAK、15.3mm×10mm×4.4mmの2端子TO-220、20.95mm×15.94mm×5.02mmの2端子TO-247の4種類用意した(いずれも端子部を含む)。

順方向電流が10Aの+650V耐圧SiCダイオード
順方向電流が10Aの+650V耐圧SiCダイオード
(出所:Nexperia)
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 現在サンプル出荷中である。量産は22年第2四半期に開始する予定。価格は明らかにしていない。

 今後同社は、SiCダイオードの品ぞろえを拡充する。ピーク繰り返し逆電圧は+650V品のほかに+1200V品を製品化する。順方向電流は+650V品と+1200Vのどちらも、6〜20Aの範囲で複数の製品を用意する予定である。パッケージの違いを含めれば、最終的に72製品を市場投入する計画という。