伊仏合弁STMicroelectronics(STマイクロ)は、民生用や産業用、医療用などの小型電子機器に使えるUSB Type-C向けポート保護IC「TCPP01-M12」を発売した(ニュースリリース)。USB PD(Power Delivery)制御回路を集積するマイコンと組み合わせて使用する。同社の製品であれば、「STM32G0」や「STM32G4」といった32ビットマイコンに対応する。同社によると「今回の新製品を使えば、USB Micro-AポートやUSB Micro-Bポートから、USB Type-Cポートへ簡単に移行できるようになる」という。具体的な応用先は、民生用ウエアラブル機器やAV(オーディオ/ビデオ)機器、産業用パソコン、携帯型POS端末、ドローン、医療機器、車載用インフォテインメント機器などである。

民生用や産業用、医療用などの小型電子機器に使えるUSB Type-C向けポート保護IC。STMicroelectronicsの写真
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 VBUSポートの過電圧保護機能や、CC1端子とCC2端子の過電圧保護機能、CC1端子とCC2端子の静電気放電(ESD)保護機能などを搭載した。nチャネル型MOSFETを外付けして使用する。「pチャネル型MOSFETではなくnチャネル型MOSFETに対応したため、オン抵抗を低く抑えることができ、発熱量を最小限に抑えられる」(同社)という。このMOSFETを駆動するチャージポンプ回路は集積した。VBUSポートの過電圧保護機能は最大+22Vまで対応可能だ。CC1端子とCC2端子の過電圧保護機能は、VBUS端子との間の短絡(ショート)によって発生した最大+6Vの過渡電圧に対応できる。ESD保護機能は、「IEC 610000-4-2 レベル4」規格に準拠する。すなわち、接触放電モデルで±8kV、気中放電モデルで±15kVに耐えられる。

 ケーブルが接続されていない際に消費電力を抑えてバッテリー動作時間を延ばすゼロ電圧動作モードや、USB PDのPPS(Programmable Power Supply)を利用した急速充電機能などを用意した。パッケージは12端子QFN。動作温度範囲は−40〜+85℃。すでに量産出荷を始めている。1000個購入時の米国での参考単価は0.379米ドルである。