オランダNXP(NXP Semiconductors)は、英ArmのCPUコア「Cortex-M33」集積のMCU「LPC552x/LPC55S2xファミリー」を発表した(ニュースリリース)。新製品はNXPが2018年に発表したCortex-M33ベースのMCU「LPC5500シリーズ」(関連記事)の第2弾に当たる。

 LPC5500シリーズには7つの製品ファミリーがあり、第1弾の「LPC55S6xファミリー」は3番目に上位の製品である。Cortex-M33は特徴の1つに、Armのセキュリティー技術「TrustZone」に対応可能なことがあり、LPC55S6xではTrustZone対応品が用意されていた。一方、今回のLPC552x/LPC55S2xは、LPC5500シリーズで下から3番目(LPC55S6xの2つ下)の製品のためか、TrustZoneには対応していないようだ。NXPはLPC552x/LPC55S2xを「LPC5500シリーズのメインストリームファミリー」と位置付けている。

LPC552x/LPC55S2xファミリーの機能ブロック図。セキュリティー関連のブロックの一部はLPC55S2xファミリーのみに備わる。NXPの図
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 LPC552x/LPC55S2xは、最大150MHz動作のCortex-M33コア(FPU、SIMD、メモリー保護ユニットなどを内蔵)、256K/512Kバイトのフラッシュメモリー、144K/256KバイトのSRAMを集積したMCUである。LPC552x/LPC55S2xの違いは、セキュリティー関連機能にある。「S」の付いたLPC55S2xファミリーのみが備えるセキュリティー機能には、オンチップのフラッシュメモリー上のデータをリアルタイムで暗号化/復号化できる「PRINCEモジュール」、楕円暗号などに対応したコプロセッサー「CASPER」、AES256/SHA2向けアクセラレーター、SRAM PUF(Physical Unclonable Function)、セキュアーGPIOなどがある。一方、LPC552xとLPC55S2xの両方が備えるセキュリティー機能には、乱数発生器や128ビットのユニークID、セキュアーブートなどがあるとする。

 この他、LPC552xとLPC55S2xの両方が備える周辺回路として、シングルエンド10チャネル/差動5チャネル入力の16ビットA-D変換器、アナログコンパレーター、温度センサー、32ビットタイマー、6入力8出力のプログラマブル・ロジック・ユニット、UART/SPI/I2C/I2Sなどとして利用可能なI/O回路「FlexxComm」、USB Full Speed/High Speedインターフェースなどを集積している。

 新製品は40nmのフラッシュ・メモリー・プロセスで製造される。電源電圧範囲は1.8~3.6V。動作温度範囲は-40~+105℃。パッケージは100ピンHLQFP、64ピンHTQFP、98ボールVFBGAである。

 LPC552x/LPC55S2xは出荷中で、1万個一括発注時のチップ単価は1.63米ドルから。アプリケーション開発向けにLPC55S28ベースの評価キットが39米ドルで提供される予定。

 今回、NXPは第1弾製品のLPC55S6xの追加情報も発表した。例えば、最初に発表された製品のCPUコア動作周波数は100MHzだったが、新たに150MHz動作品が追加になった。また、パッケージについても、従来の100ピンLQFP100に加えて、98ボールBGAや64ピンLQFPが用意された。