米Analog Devices(ADI)は、送信時と受信時のレイテンシーの和を短く抑えたEthernet物理層(PHY)IC「ADIN1300/ADIN1200」を発売した(ニュースリリース)。ADIN1300は、10Mビット/秒と100Mビット/秒、1Gビット/秒のデータ伝送速度に対応する。Ethernet規格としては、「10BASE-Te」「100BASE-TX」「1000BASE-T」に準拠する。ADIN1200は、10Mビット/秒と100Mビット/秒に対応しており、Ethernet規格は、「10BASE-T」「100BASE-TX」に準拠している。MAC層ICとのインターフェースはMIIとRMII、RGMIIに対応する。送信時と受信時のレイテンシーの和は、採用するデータ伝送速度とMAC層インターフェースで変化する。ADIN1200において、100Mビット/秒でMIIを選択した場合、送信時と受信時のレイテンシーの和は300ns(最大値)。ADIN1300において、1Gビット/秒でRGMIIを選択した場合、送信時と受信時のレイテンシーの和は294ns(最大値)である。

送信時と受信時のレイテンシーを抑えたEthernet物理層IC。Analog Devicesのイメージ
[画像のクリックで拡大表示]

 同社によると、「今回の新製品は、データの統合やデータの同期、エッジ接続、相互接続性が求められるIndustry 4.0用途やスマートファクトリー用途に向ける」という。具体的な応用先は、モーション制御機器やファクトリーオートメーション(FA)機器、ビルディングオートメーション機器、テスト/測定機器、産業用IoT機器などを挙げている。

 シングルポート品である。物理層(PHY)回路やMACインターフェース回路、動作診断回路、クロック発振回路、LED駆動回路などを1チップに集積した。電源電圧は、アナログ回路部が+3.3V、デジタル回路部が+0.9V。入出力インターフェース部は+3.3V、+2.5V、+1.8Vのいずれかである。消費電力は、ADIN1300において、1Gビット/秒でRGMIIを選択した場合、425mW(標準値)。ADIN1200において、100Mビット/秒でRGMIIを選択した場合に175mW(標準値)である。静電気放電(ESD)耐圧は接触放電モデルで±6V。サージ電圧に対する耐圧は±4kV。電気的高速過渡現象(EFT)に対する耐圧は±4kV。伝導性イミュニティに対する耐圧は10Vである。ADIN1300のパッケージは、実装面積が6mm×6mmの40端子LFCSP。ADIN1200は、実装面積が5mm×5mmの32端子LFCSP。動作温度範囲は−40〜+105℃。価格は明らかにしていない。

 なお今回の新製品は、2019年11月26日〜28日にドイツのニュルンベルグで開催される展示会「Smart Productions Solutions(SPS)2019」に出展する予定である。