中国Huawei Technologies(ファーウェイ)は2021年11月15日(現地時間)、通信事業者のChina Mobile(中国移動)、家電メーカーのHaier(ハイアール)と共同開発したスマートファクトリー向けソリューションをHaierの工場に導入したと発表した。5GとMEC(モバイル・エッジ・コンピューティング)、AI(人工知能)を組み合わせた。

(出所:Huawei)
(出所:Huawei)
[画像のクリックで拡大表示]
関連ニュースリリース: Huawei, Haier, and China Mobile Announced 5G Implementation Breakthroughs for Smart Manufacturing

 3社は2021年2月に共同開発拠点を立ち上げ、マシンビジョン(画像情報に基づいて機器を動作させる技術)などを中心とした開発を進めてきた。今回のソリューションでは、工場内に高解像度カメラやAIモジュールを配備し、遠隔地のサーバと低遅延通信を行うことで、高性能マシンビジョンを実現する。

 Huaweiでは、こうしたマシンビジョンを5Gと連携させることで、99%超の精度を持つ品質管理を瞬時に行えるとする。目視での検査に比べて、検査ミスや検査漏れを大幅に低減。工場品質を少なくとも10%以上改善し、製造コストも削減できるという。

 Haierでは、既に中国7カ所の工場にこの技術を導入済みで、2022年末までにさらに20工場に展開していくとしている。HuaweiもHaierの5Gソリューション展開を支援し、今後5年で世界約100の製造施設へ導入するなど、中国内外の主要メーカーに提供する計画を進めている。

 3社は上記に加え、製造現場と従業員の安全確保に向けた技術も開発している。従来の録画機能しかない監視カメラシステムにAIを導入。入館許可を得ていない人物の侵入や安全基準から逸脱した状況、本来いるべき場所にいない従業員などを特定し、自動で警告を発する機能も用意する。

 また、高解像度カメラや5Gゲートウエイ、AI搭載の産業用端末を活用して、複雑な生産ラインでの人や機械、材料の効率的な連携を可能にする環境も構築。将来的には、これら機能を使って、実在の製造現場を仮想デジタル空間に複製する「デジタルツイン」を提供するとしている。デジタルツインを使うことで、製造工程変更前のシミュレーションや効果的な予防保全も可能になる。倉庫や製造ラインでの搬送を正確かつ効率的に行うための5Gを使った無人搬送車の運行実験も進めている。

(出所:Huawei)
(出所:Huawei)
[画像のクリックで拡大表示]

 3社は今後も連携を深め、中国をはじめ世界中での5Gを使った製造業向けアプリケーション開発を進めていくとしている。