スギノマシン(富山県魚津市)は、マイクロバブルを用いて工作機械などの切削油・洗浄液を浄化する装置「JCC-HM」向けに、浮上油の回収ユニットを発売した(図1)。液面に浮いてたまっている油分を吸い込むことで、JCC-HMの油分回収量を2倍以上に増やせる。

図1 浮上油回収ユニット
図1 浮上油回収ユニット
(出所:スギノマシン)
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スギノマシンのニュースリリース

 JCC-HMは、直径100μm未満のマイクロバブルを発生させ、液中に分散している油分や切りくずをマイクロバブルに付着・浮上させて、切削油や洗浄液を浄化する装置(図2)。9枚羽のコアレッサーを5つ搭載し、合計45枚の羽で油が付着した気泡を凝集させる。気泡が大きくなると浮上速度が高まり、素早く汚れを分離できるという。電源が不要で、エアと給排水用のホースをつなぐだけで設置が完了する、フィルターなどの消耗品がいらない、といったメリットがある。

図2 「JCC-HM」の原理
図2 「JCC-HM」の原理
(出所:スギノマシン)
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 JCC-HMに新たな浮上油回収ユニットを取り付ければ、液面と液中の両方の油分を同時に回収できる(図3、4)。同社は、液面に浮上した油分のみを回収する既存製品との比較試験を実施(図5)。その結果、JCC-HMに新ユニットを組み合わせた場合は、既存のベルト式オイルスキマーの9倍の油分を回収できたとする。

図3 「JCC-HM」と浮上油回収ユニットの組み合わせ
図3 「JCC-HM」と浮上油回収ユニットの組み合わせ
(出所:スギノマシン)
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図4 浄化前(左)と浄化後(右)
図4 浄化前(左)と浄化後(右)
(出所:スギノマシン)
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 新ユニットは、90°間隔で取り付けた4つのフロート(浮き)によって液面に浮くため、タンク内がどのような状況でも沈んだり傾いたりせず、安定した処理が可能。一般的な浮上油回収装置と異なりフィルターやベルトなどの消耗部品がなく、交換の手間とコストがかからないのも利点とする。

 使用中のJCC-HMの処理回路に後付けが可能な設計で、処理したいタンクの状態や浮上油回収の必要性に合わせて追加できる。大きさは直径280×高さ60mm、価格は6万円(税別)。

図5 一般的な装置との比較
図5 一般的な装置との比較
一般的な浮上油回収装置(左)と、「JCC-HM」と新ユニットを組み合わせた場合(右)の比較イメージ(出所:スギノマシン)
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