米半導体大手onsemiの日本法人であるオンセミは2021年12月1日、次世代の車載CMOSイメージセンサーの開発状況を発表した。同センサーは広いダイナミックレンジを維持しながら、LED(発光ダイオード)フリッカーの発生を防止したのが特長である。先進運転支援システム(ADAS)や自動運転(AD)システムの前方、および周辺カメラなどでの利用を想定する。

 同日にオンライン開催した説明会で、オンセミの小野科生氏(同社インテリジェントセンシングソリューションズ・グループ オートモーティブセンシング・ディビジョン シニア・リージョナルマーケティング・マネージャ)は、「現在α版のサンプルを出荷中であり、25~26年モデルの新型車への採用を目指して量産を始める」と述べた。

 量産を計画している次世代CMOSセンサー(以下、次世代品)の画素数は830万で、画素サイズは2.1μmと小さい。画素サイズを小さくしたのは「製品のコストを抑えるため」(小野氏)である。一般的に画素数が同じであれば、画素サイズが大きくなるほど製品コストは上がる。「25~26年モデルの新型車への搭載の時点では、画素数は800万クラスで十分」(同氏)とみる()。

画素サイズと解像度に対する相対コスト
図 画素サイズと解像度に対する相対コスト
(出所:オンセミ)
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 次世代品では、「Super Exposure(スーパーエクスポージャー)」という技術を活用して、広いダイナミックレンジとLEDフリッカーの防止を両立した。信号機や道路標識などに使われているLEDは高速に点滅している。その点滅周期とセンサーの露光時間のタイミングが合わないと、撮影した画像ごとの明るさがばらつき、映像がちらつく。

 スーパーエクスポージャーという技術は露光時間を長くしてダイナミックレンジを上げる手法だが、onsemiは同手法をLEDフリッカー対策にも使った。次世代品のダイナミックレンジは155dBと広い。また低照度の環境における感度は、画素サイズが3.0μmの製品と同等以上の値を達成できているという()。

次世代品の主な仕様
表 次世代品の主な仕様
(出所:オンセミ)
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