台湾メディアテック(MediaTek)は、第5世代移動通信システム(5G)スマートフォン向けSoCファミリー「Dimensity」とその第1弾製品「Dimensity 1000」を発表した(ニュースリリース)。Dimensity 1000搭載の最終製品は2020年第1四半期中に市場投入される見込み。

Dimensity 1000の概要。MediaTekのイメージ
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 第1弾製品であるDimensity 1000は、7nmプロセスで製造し、8コア構成のCPUや、GPUコアの「Arm Mali-G77 MC9」、5G対応モデム、人工知能(AI)処理ユニット、動画コーデック、ISP(Image Signal Processor)などが集積される。これらのうち、CPUは、最大2.6GHz動作の「Arm Cortex-A77」(関連記事)を4個、最大2GHz動作のArm Cortex-A55を4個)で構成される。

 5G対応モデムはサブ6GHzの5Gネットワークにおいて、下りが最大4.7Gビット/秒および、上りは最大2.5Gビット/秒の帯域を実現する。5Gのスタンドアローン(SA)とノンスタンドアローン(NSA)の双方に対応可能で、2G~5Gの端末をサポートできる。また同社によれば、5G世代では世界初となるデュアルSIMにも対応する。Wi-Fi 6とBluetooth 5.1のモデムも内蔵しており、Wi-Fi 6時には1Gビット/秒を超える帯域が実現できるという。

 AI処理ユニットは「APU 3.0」と呼び、6コア構成(ビッグコアが2個、スモールコアが3個、タイニーコアが1個)で、同社の前世代のAI処理ユニットの2倍に相当する最大4.5TOPSの性能を持つ。動画コーデックは、H.264とH.265/HVECのエンコード、およびH.264とH.265/HVEC、VP-9、AV1のデコードが可能である。AV1は米Google(グーグル)らが開発した動画圧縮方式(関連記事)で、この方式をサポートするスマホ用SoCは、今回が初めてだという。

 ISPは、世界初という5コア構成を採る。最大80M画素のカメラ1台、または最大32M画素と最大16M画素という2台構成のカメラをサポートする。この5コアISPと上述の6コアAPU 3.0とを組み合わせることで、自動露光や自動ホワイトバランス調整、ノイズ削減、HDR処理、顔認識などの性能が向上するという。