伊仏合弁STマイクロ(STMicroelectronics)は、2.4GHz無線通信回路混載MCU「STM32WBシリーズ」に、価格を抑えた製品(バリューライン)である「STM32WB50」を追加した(ニュースリリース)。新製品は、Bluetooth 5.0やZigBee 3.0、Open Threadといった2.4GHz無線通信の主なプロトコルをサポートしている。

STM32WBシリーズには、STM32WB55とSTM32WB50がある。STMicroelectronicsのスライド
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 同社はSTM32WBシリーズの第1弾製品として「STM32WB55」を2018年2月に発表した(関連記事)。新製品のバリューラインは、安価なことを特徴とした廉価版製品である。記事執筆時点でのSTM32WB55の予算価格は3.2631米ドル(最小構成のチップを1万個購入した場合の単価。約357円、1米ドル=109.5円換算)であるのに対し、新製品のSTM32WB50は2.2285米ドル(1万個購入した場合の単価。約244円)と、2/3ほどの価格に抑えた。同社は、「安価にも関わらず新製品のリンクバジェット〔送信端と受信端の間の全経路(リンク)の許容伝搬損失〕は良好」だとしており、Bluetooth 5.0モードで100dB、802.15.4モードでは104dBであると説明する。

STM32WB55とSTM32WB50の主な仕様を比較。STMicroelectronicsのスライド
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 STM32WB50のCPUはSTM32WB55と同じく2コア構成。具体的には、最大64MHz動作のArm Cortex-M4F(主にアプリケーション用)と、最大32MHz動作のArm Cortex-M0+(主にネットワークスタック処理とセキュリティー処理用)である。メモリーは1Mバイトのフラッシュメモリーと128KバイトのSRAMを集積する。無線通信のスタックはOTA(Over The Air)アップデートが可能という。また、周辺回路として、128ビットAES対応の暗号化回路、12ビット/16ビットA-D変換器、温度センサー、容量式タッチセンサー、SPIやI2Cインターフェース、各種タイマー、電源回路などを集積している。

 動作電圧範囲は2.0~3.6V。動作温度範囲は-10~+85℃。パッケージは48ピンQFN。ニュースリリースによれば、大量発注時のチップ単価は1.89米ドル(約207円)という。

STM32WB50の機能ブロック図。STMicroelectronicsの図
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