ルネサス エレクトロニクスは、Armコア集積マイコンRAファミリの新製品「RA6T2グループ」を発売し量産を始めたと、2021年12月8日に発表した ニュースリリース 。家電やスマートホーム、産業、ビルディングオートメーション機器のモーター制御に向ける。新製品は、これまで発表されたRAファミリ製品の中では、最もArmコアの動作周波数が高く、240MHzで稼働する。

新製品と応用イメージ
新製品と応用イメージ
(出所:ルネサス エレクトロニクス)
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 同社はRAファミリのモーター制御向けマイコンの第1弾として「RA6T1グループ」を20年10月に発売している*。RA6T1のCPUは120MHz動作のArm Cortex-M4Fである。新製品のRA6T2は第2弾で上位製品に当たり、CPUは240MHz動作のArm Cortex-M33になった。Cortex-M33の集積により、英Arm(アーム)のセキュリティー技術「TrustZone」が利用できる。

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RAファミリ製品群
RAファミリ製品群
新製品は右上の「NEW」ロゴが付いた「RA6T2」。(出所:ルネサス エレクトロニクス)
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 ルネサスによれば、高速なCortex-M33の集積と並んで、周辺回路が豊富なことも新製品の特徴だという。外付けが必要な回路が少ないため、BOM(部品)コストを低減できるとする。例えば、変換時間が最短0.16μsのA-D変換器を2つ集積する。このA-D変換器は、3相モーターの電流検出に向けて、3つのシャント電流を同時に取得可能なサンプル-ホールド回路を内蔵している。さらに新製品は、増幅率を設定できるプログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA)や、異常電圧入力や過電流を検出するコンパレーター、データ処理アクセラレーターの三角関数ユニット(TFU)と無限インパルス応答(IIR)フィルター、様々な出力波形を生成できるPWMタイマーなどを集積し、異常時にPWM出力をカットする保護機能を備える。こうした周辺回路や機能を活用することで、新製品のRA6T2は最大2個のブラシレスDC(BLDC)モーターを同時に制御できる。

新製品の機能ブロック図
新製品の機能ブロック図
(出所:ルネサス エレクトロニクス)
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 RA6T2グループは20製品からなり、コード・フラッシュ・メモリーは512K/256Kバイト、データ・フラッシュ・メモリーは16Kバイト、SRAMは64Kバイトである。動作温度範囲は-40~+105℃。 動作電源電圧範囲は2.7~3.6V。パッケージは100ピンLQFP、64ピンLQFP、48ピンLQFP、64ピンQFN、48ピンQFNから選べる。応用開発向けに、モーター制御キット「MCK-RA6T2(RTK0EMA270S00020BJ)」や、モーター制御開発支援ソフトウエア「Renesas Motor Workbench 2.0」などを用意している。

モーター制御キット「MCK-RA6T2(RTK0EMA270S00020BJ)」
モーター制御キット「MCK-RA6T2(RTK0EMA270S00020BJ)」
(出所:ルネサス エレクトロニクス)
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モーター制御開発支援ソフトウエア「Renesas Motor Workbench 2.0」の実行画面例
モーター制御開発支援ソフトウエア「Renesas Motor Workbench 2.0」の実行画面例
(出所:ルネサス エレクトロニクス)
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