米onsemi(オンセミ)は、+600V耐圧パワーMOSFETの新製品を発売した ニュースリリース 。サーバーやストレージ、通信機器のスイッチング電源ユニットに向けた製品で、「この製品を使うことによって、コンピューター用電源ユニットの変換効率規格である80 PLUS Titaniumをクリアできる」(同社)。

80 PLUS Titaniumに準拠できる+600V耐圧のパワーMOSFET
80 PLUS Titaniumに準拠できる+600V耐圧のパワーMOSFET
(出所:onsemi)
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 新製品の特徴はオン抵抗(Rds(on))が低く、総ゲート電荷量(Qg)が少ないため、スイッチング電源(AC-DCコンバーター)の変換効率を高められる点にある。80 PLUSの中で変換効率が最も高い80 PLUS Titaniumを満たせる。負荷条件がフル負荷の10%のときに効率90%、50%のときに効率96%が得られるという。新製品の名称は「600V SUPERFET Vファミリ」。性能が異なる3種類のバージョンを用意した。いずれもnチャネル型である。

 1つ目のバージョンは「FAST」である。高速スイッチング用途に向けて、総ゲート電荷量を低く抑えた。ハードスイッチング回路トポロジーを採用する力率改善(PFC)回路などに向く。このバージョンは4製品からなる。「NTNL041N60S5H」は、オン抵抗が41mΩ(最大値)で総ゲート電荷量が108nC(標準値)。「NTHL185N60S5H」は、オン抵抗が185mΩ(最大値)で総ゲート電荷量が25nC(標準値)の「NTHL185N60S5H」。この2製品のパッケージはTO-247である。「NTP185N60S5H」は、オン抵抗が185mΩ(最大値)で総ゲート電荷量が25nC(標準値)。パッケージはTO-220。「NTMT185N60S5H」は、オン抵抗が185mΩ(最大値)で総ゲート電荷量が25nC(標準値)。パッケージは、実装面積が8mm×8mm×1mmのPower88である。

 2つ目のバージョンは「FRFET」である。「高速動作のボディーダイオードの集積で、逆回復電荷量(Qrr)と逆回復時間(Trr)を低減した。位相シフトフルブリッジ回路やLLC共振回路といったソフトスイッチング回路トポロジーに向く」(同社)。3つの製品からなる。オン抵抗が125mΩ(最大値)でTO-220封止の「NTP125N60S5FZ」と、オン抵抗が61mΩ(最大値)でPower88封止の「NTMT061N60S5F」、オン抵抗が19mΩ(最大値)でTO-247封止の「NTHL019N60S5F」である。例えば、NTP125N60S5FZの逆回復電荷量は440nC(標準値)、逆回復時間は89nC(標準値)である。

  3つ目のバージョンは「Easy Drive」である。「ゲート抵抗などの値を最適化することでハードスイッチングとソフトスイッチングの両方に使えるようにした」(同社)。PFC回路やLLC共振回路などに適用できる。2製品からなる。オン抵抗が99mΩ(最大値)の「NTHL099N60S5」と、120mΩ(最大値)の「NTHL120N60S5Z」。例えば、NTHL099N60S5のゲート抵抗は6.9Ω(標準値)。パッケージはどちらもTO-247である。

 いずれの製品も、すでに販売を開始している。参考単価は、例えば、NTNL041N60S5Hが2.9304米ドル、NTP125N60S5FZが1.7088米ドル、NTHL099N60S5が1.911米ドルである(21年12月8日の時点)。