オムロンは2021年12月9日、加熱工程を伴う生産設備向け状態監視機器「K7TM」を発表した。オムロンのセンシング技術と異常検出アルゴリズムを用いた設備異常状態監視システム「状態監視機器」シリーズの新製品となる。K7TMは、生産設備内のヒーターの劣化傾向をリアルタイムに可視化し、そのデータを予兆保全に役立てられる。発売は、全世界で2022年4月1日から。

生産設備向け状態監視機器「K7TM」
生産設備向け状態監視機器「K7TM」
(出所:オムロン)
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 自動車や半導体などの製造における高温加熱工程の状態監視向けに開発した。プラスチック射出成形機やセラミック焼成機など、材料を加熱して溶融や焼成などを行う工程を経る部品加工設備を想定する。顧客の事業規模は問わずに導入できるコストで、予算に応じた設備の提案ができるという。

 同社の顧客を対象とした調査では、上記設備を備える顧客の設備保全方法は、ヒーター破損後に実施する「事後保全」、一定期間でヒーター点検と交換を実施する「予防保全」が約8割を占めており、予兆保全は技術的に難しいとされてきた。

 K7TMは、設備の温度制御方法やヒーター温度特性に依存せずに、ヒーター劣化の指標となる抵抗値を自動算出でき、かつグラフによるリアルタイムの可視化が可能だ。そのデータを用いて、ヒーター故障のタイミングを予測する予兆保全を実現できる。それにより設備保全のための生産ロスを最小限に抑えられ、かつ消費電力量を最適化して二酸化炭素(CO2)排出量低減にも貢献できる。

K7TMでのヒーターの劣化傾向把握の例
K7TMでのヒーターの劣化傾向把握の例
(出所:オムロン)
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 既存設備に容易に取り付けられるのも特徴だ。専用の電流センサーのクランプで設備のケーブルを挟むだけで導入でき、設備の変更や工事などが要らない。

K7TM導入のイメージ
K7TM導入のイメージ
「専用CT」はクランプ付きの電流センサーのこと。(出所:オムロン)
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 加えて、オートメーションコントローラーやPLC(Programmable Logic Controller)、イーサネット接続を用いて現場と事務所をつなげば、ヒーター設備の遠隔監視も可能となる。感染対策などで現場に行きづらい事態や、複数かつ大規模の設備監視を効率よく実施したい場合にも対応しやすい。

K7TMでの遠隔監視のイメージ
K7TMでの遠隔監視のイメージ
(出所:オムロン)
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