米Diodes(ダイオーズ)は、車載機器に向けたUSB Type-C端子用過電圧保護IC「DPO2039DABQ」を発売した(ニュースリリース)。4チャネル品であり、USB Type-C端子のCC1ラインとCC2ライン、D+(DIFF1)ライン、D−(DIFF2)ラインの保護に使える。同社によると、「CC端子とDIFF端子はどちらもVBUS端子と接近して配置されるため、短絡(ショート)する危険性がある。もし短絡すると、USB Type-Cコネクターの後段に接続したUSBコントローラーICなどがダメージを受ける。新製品を使えば、短絡による過電圧からUSBコントローラーICなどを守れるようになる」。車載半導体ICの品質規格「AEC-Q100」に準拠する。また、自動車業界の生産部品承認プロセス(PPAP)に対応できるという。具体的な応用機器は、車載ヘッドユニットや、リア・シート・エンタテインメント機器、車載USB充電ポートなどである。

車載機器に向けたUSB Type-C端子用過電圧保護IC
Diodesのイメージ
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 4個のMOSFETと、チャージポンプ方式のゲートドライバー回路、過電圧保護回路、静電気放電(ESD)保護回路、制御ロジック(フォールトリポート)回路などを1チップに集積した。双方向の信号伝送に使える。4つのラインいずれかで過電圧を検出するとアクティブローのフォールトフラグ信号を出力する。過電圧状態が終了すれば通常状態に復帰するオートリカバリー機能を用意した。過電圧検出のしきい値はCC1/CC2ラインが+6V、D+/D−(DIFF1/DIFF2)ラインが+4.5V。過電圧検出時の応答時間は100ns(標準値)である。CC1/CC2ラインのMOSFETのオン抵抗は300mΩ(標準値)、D+/D−ラインは5Ω(標準値)とどちらも低い。CC1/CC2ラインの端子間容量は50pF(標準値)、D+/D−ラインは5pF(標準値)である。このため、「各ラインを伝搬する信号に与える悪影響を最小限に抑えられる」(同社)という。

新製品(DPO2039DABQ)を使用した際のシステムブロック図
Diodesの資料
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 ESD耐圧は、人体帯電モデル(HBM)で±2.0kV、デバイス帯電モデル(CDM)で±0.5kVを確保した。電源電圧は+2.7〜5.5V。パッケージは、実装面積が3.0mm×3.0mmの16端子QFN。動作接合部温度範囲は−40〜+150℃。すでに量産を始めている。3000個購入時の参考単価は0.35米ドルである。