シェアメディカルは遠隔聴診が可能なオンライン診療システム「ネクステート・シナプス」を2021年1月から提供すると発表した。同社のデジタル聴診デバイス「ネクステート」を活用する。

デジタル聴診デバイス「ネクステート」を活用したオンライン診療のイメージ
(出所:シェアメディカル)
[画像のクリックで拡大表示]

 ネクステートは医師や看護師が所有している既存の聴診器の音をデジタル化するデバイス。今回シェアメディカルはネクステートとインターネット回線を利用し、患者の聴診音を遠隔地にいる医師に伝えることに成功した。在宅医療などで患者と離れた場所にいる医師の利用を見込む。

 シェアメディカルによると、既存の多くのビデオ会議システムは聴診音を転送するのが難しいという。システムが低音域の聴診音をノイズとして認識し、転送をキャンセルするためだ。同社は今回、聴診音がノイズキャンセルされないシステムを開発。エヌ・ティ・ティ・スマートコネクトの音声・映像伝送システムと組み合わせることで、遠隔地の患者をリアルタイムに聴診できる仕組みを整えた。

デジタル聴診デバイス「ネクステート」
(出所:シェアメディカル)
[画像のクリックで拡大表示]

 ネクステート・シナプスを利用する際には、ネクステート本体の他に設定済みのタブレット端末やスマートフォンが医療機関に送付される。医療機関は回線の契約などをすることなく、すぐに利用を開始できるという。患者宅に訪問する訪問看護師と診療所にいる医師をつなぐ場合には、スマホを介して映像やネクステートで取得した聴診音を送信し、医師がタブレット端末で受信するといった使い方を想定する。

 シェアメディカルは今後、既存のオンライン診療システムでネクステートを利用するためのソフトウエア開発キットの提供を検討している。現在はネクステートとスマホなどは有線接続する必要があるが、専用のレシーバーを開発することで、ワイヤレス接続できるようにする方針だ。