新型コロナウイルスは依然として多くのビジネスに多大な影響を与えている。長期化を見据えて、ソーシャルディスタンスを踏まえた新たなIT活用に踏み出す企業も少なくない。こんなとき企業は、IT商材の購入先をどのように選べばよいのだろうか?

コロナ時代に変化しつつあるIT活用の相談相手

 以下のグラフは、年商500億円未満の企業700社に対して、「With/AfterコロナのIT活用判断に大きく影響する相談相手」を尋ねた結果である(回答比率の高い項目を抜粋して示した)。

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 With/Afterコロナに起因するIT活用の最たる例が「テレワーク」である。しかし、日本ではテレワークの企業文化がまだ根付いていないことに加え、製造業における工場、建設業における工事現場、小売業やサービス業における店舗など、テレワークが難しい業種/業態も多い。

 そのため、テレワークに取り組む際には、IT基盤の整備もさることながら、「自宅では仕事しづらいと感じる社員が多い」「テレワークができる業務とできない業務の間に不公平感が生じてしまう」といった、文化/風土に関わる課題を抱える企業も少なくない。上記のグラフで「ITコンサルタント」に比べて「業務コンサルタント」の比率が高いのは、こうした事情を反映したものと考えられる。

 また日本の企業、特に年商500億円未満の中堅・中小企業がIT関連の製品やサービスを導入する場合、これまでは販社やSIerに相談することが多かった。だが、先のグラフが示すようにWith/Afterコロナ時代には、「IT関連の販社/SIer」よりも「IT関連のハードウエアベンダー」や「IT関連のソフトウエアベンダー」の回答比率の方が高くなっている。

 これもWith/AfterコロナのIT活用としてテレワークが最優先されていることと深く関係している。テレワークを実施するには従業員が自宅で使うPCを調達し、ビジネスチャット/Web会議といったコミュニケーション手段を整備する必要がある。この点については既に多くの企業が理解しており、何を導入すべきかも明確なので、ハードウエアベンダー(主にPC)やソフトウエアベンダー(主にビジネスチャット/Web会議ツール)に直接相談する企業が増えていると推測できる。

 実際にユーザー企業の声を聞いてみると、「(感染防止の観点から)販社/SIerの営業担当に来社してもらうことが難しく、とはいえ急いでテレワーク環境を整えないといけないため、Webサイトから(自力で)PCやWeb会議ツールを調達した」といったケースも少なくないようだ。

 さらに本業に直結した業務システムと違い、テレワークに関連するIT商材の場合、業種/業態に固有の検討事項が少ない。そのため、現場部門へのヒアリングなどが必要になる場面は少なく、IT担当/部門の主導で導入することになる。加えて、緊急事態宣言に際してはスピードが重視され、まずはIT担当/部門が迅速に取り組む必要もあった。その結果、このグラフが示すように「社内の現場部門」と比べて「社内のIT担当/部門」の割合も高くなっている。

 このように、新型コロナウイルスに起因するIT活用に関しては、従来とは異なる相談先が選ばれる傾向が見えてきた。

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