日立製作所は2020年1月23日、統合システム運用管理製品「JP1」の最新版「JP1 V12.1」を同月31日から提供開始すると発表した。ITシステムを構成するネットワーク機器や仮想環境、コンテナ環境の稼働状況を一元管理し、業務停止リスクの早期発見や柔軟な処置ができるようにした。

 具体的にはシステムで生じる様々なログやイベントを収集・管理するモニタリング基盤「JP1/Integrated Management 2(JP1/IM2)」と、ジョブ管理をはじめとするシステムの運用作業を自動化する機能「JP1/Automatic Job Management System 3(JP1/AJS3)」の連携を強化した。JP1/AJS3にはジョブがたまってシステムに異常を引き起こしそうな場合などにJP1/IM2へ通知する機能を追加。JP1/IM2は実行中のジョブ数といった情報と、CPUやメモリーの使用量などシステムインフラに関する性能情報を1つの画面に集約して見られるようになった。

JP1/IM2の統合運用画面、システムに異常があった際の影響範囲をサンバーストやツリーグラフで可視化する
(出所:日立製作所)
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 これまでのJP1/IM2では、「例えばサーバーで異常が起きた場合、メモリーの負荷が高いのかCPUの使用率が高いのかなどを個別に調べる必要があった」(日立サービスプラットフォーム事業本部アプリケーションクラウドサービス事業部の加藤恵理主任技師)。JP1 V12.1はJP1/IM2の標準提供画面から「トレンド情報画面」を通して、ジョブ運用情報とCPUやメモリーの稼働状況の相関を把握できるようになったため、リスクの早期発見につなげられるという。

JP1/IM2のトレンド情報画面、CPUやメモリーといったITリソース状況の分析ができる
(出所:日立製作所)
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 Zabbixなど複数の監視ツールが混在する環境でも、JP1/IM2のUI(ユーザーインターフェース)に任意の画面を組み込んで操作ができることで管理が容易になった。仮想環境やコンテナの稼働状況の一元管理も可能になり、異常が起きた際の影響範囲の特定や切り離しといった処置が容易になった。

 最新版のJP1/IM2の価格は税別60万円から。JP1/AJS3は同27万円から。提供開始時期はいずれも2020年1月31日。2019年1月に発売した「JP1 Version 12」のユーザーは、有料のサポートサービスに加入していれば無料でアップグレードできる。

RPA運用においてNECとのOEMを拡充

 日立はNECと2001年にシステム運用管理ソフト分野で提携し、製品の相互供給を進めてきた。今回、ソフトロボでPC業務を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の運用において、業務の洗い出しや手順書の作成を支援する「JP1/IT Process Operations(JP1/ITPO)」とRPAの導入効果測定などを支援する「JP1/IT Process Operations for RPA(JP1/ITPO for RPA)」をOEMで発売する。日立はソフトロボの運用自動化機能を備えた「JP1/Client Process Automation(JP1/CPA)」などをNECにOEMした。

 JP1/ITPOおよびJP1/ITPO for RPAの価格は2020年3月にWebサイトで公開する予定。提供開始時期はいずれも2020年3月31日としている。