NECは2020年3月4日、5GおよびBeyond5G(5Gの次の世代の無線通信システム)時代の無線通信データの大容量化に向け、D帯(130G~174.8GHz)に対応したRF IC(周波数変換器)と、このRF ICを搭載したモジュールと変復調部が一体となった屋外無線装置を開発して10Gbpsの屋外無線伝送実験を実施、成功したと発表した。

 対向する装置の送受信周波数を142GHzと157GHzに設定し、リンク距離150m、変調方式128QAM、変調速度1.6Gbaudによる10Gbps伝送という条件で実験を行った。実験の結果、エラーフリーでの信号通過を確認したという。

 さらに実使用環境を想定し、4カ月以上にわたり、約1kmのリンク距離で無線伝搬特性の実証実験を行った。この実験を通して得られたデータを基にして、ITU-R勧告による降雨と通信稼働率(Availability)の関係式をD帯まで拡張するための検討を今後進める。

 NECは今後、今回の技術を超小型マイクロ波通信システム「パソリンク」に適用し、5GおよびBeyond5Gの商用利用において大容量化が求められるモバイルバックホールやフロントホール回線での利用の実現を目指す。