米オラクルは2020年7月8日(現地時間)、同社のクラウドサービスを顧客のオンプレミス(自社所有)環境で提供する「Oracle Dedicated Region Cloud@Customer」を発表した。同社のハード/ソフトおよび運用保守を一体提供するサービスで、価格は月額50万米ドルから。野村総合研究所(NRI)が採用を発表しており、まず同社の金融業向けSaaS型ソリューションをNRIのデータセンターに設置したOracle Dedicated Region Cloud@Customerへ移行する計画である。

 Oracle Dedicated Region Cloud@Customerは、「Oracle Autonomous Database」や「Oracle SaaS Applications」などOracleクラウドが提供するサービスと同じものを顧客のデータセンター内で利用可能にする。運用はオラクルが遠隔から担い、SLAもOracleクラウドと同等だという。

 従来のOracleクラウドとの違いの1つは、顧客データセンターに設置するマシンのキャパシティーを見積もる必要があること。米オラクルでOCI(Oracle Cloud Infrastructure)担当副社長のVinay Kumar氏は「どれくらいの規模から始めて将来どこまで拡張しそうかなどを顧客と相談して決める。今後はオラクルが利用状況をトラッキングし、プロアクティブに構築規模を提案していくことも視野に入れる」と話す。

 Oracle Dedicated Region Cloud@Customerの想定ユーザーとして、Kumar氏は以下の3つを挙げる。NRIのような規制の厳しい金融サービス、通信事業者など大規模な顧客基盤を持つ大手サービスプロバイダー、パブリッククラウドのリージョンがない国の政府機関。「既にオマーン政府がOracle Dedicated Region Cloud@Customerの利用を表明している」(Kumar氏)。