スキルシェア大手のココナラは2021年8月10日、企業利用に特化したスキル売買サービスを始めた。組織やチームでスキルを購入したり作業の進捗を管理したりするための機能を拡充。出品されているスキルから企業向けを自動的に表示して選べるようにした。オープンイノベーションの機運が高まり、新たな知見やスキルを社外に求める需要増に対応し、同社サービスの利用者層を中小企業を中心とした法人にも広げる。

 新サービスの名称は「ココナラビジネス」。従業員数が300人以下の中小企業を中心にした、法人の利用を主眼に置く。ロゴのデザインや音楽・動画の製作、業務コンサルティング、会計や税務といった士業、Webサイトや業務システムの開発といった用途を想定する。

「ココナラビジネス」で売買する主なスキルの分野
「ココナラビジネス」で売買する主なスキルの分野
(出所:ココナラ)
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 チームで取り組むプロジェクトでも利用しやすいよう、情報共有や事務管理の機能を新たに設けた。例えば企業ごとのアカウントに複数の従業員をメンバーとして追加し、担当部署やメールアドレス、スキルの購入履歴などを一元管理できる。今後はプロジェクトごとに取引の進捗を管理したり、スキル出品者とメンバーがチャットしたりする機能も追加する予定だ。

 企業向けのスキル売買サービスとしては、営業や法務の知見を持つ現役ビジネスパーソンや企業OBを組織した短時間のコンサルティングなど、様々な競合サービスがある。既存サービスに比べた強みとしてココナラの鈴木歩社長は、提供するスキルの多様さを優位点に挙げる。

ココナラの鈴木歩社長。新サービスに合わせて自社のロゴを刷新した
ココナラの鈴木歩社長。新サービスに合わせて自社のロゴを刷新した
(撮影:日経クロステック)
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 「当社は全てのスキルがそろうマーケットプレースを目指しており、ビジネス向けのコンサルティングは提供するスキルの一部にすぎない。個別分野の専門性では劣る場合もあるかもしれないが、企業のプロジェクトは様々な業務から成る。ワンストップで全ての業務スキルを購入できるサービスは、他に類を見ないのではないか」(鈴木社長)。

 今後はITを活用したサービス品質向上にも取り組む。例えば売買するスキルのマッチング精度を高めるため、購入者の履歴などに基づきスキルの表示を変えるアルゴリズムを改良する。AI(人工知能)技術などで不正なスキル出品を検知する仕組みも強化する。