米オラクル(Oracle)は2020年8月17日、同社クラウド「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」上でVMware環境を使う 「Oracle Cloud VMware Solution」の提供を開始した。オンプレミス(自社)環境で稼働するVMwareベースのシステムをそのままOCIに移行したうえで、「Oracle Autonomous Database」などOCI上のサービスの活用を促す狙いがある。

 Oracle Cloud VMware Solutionは同社すべての商用リージョン、およびオンプレミス版である「Oracle Dedicated Region Cloud@Customer」で利用できる。

 Oracle Cloud VMware Solutionは、VMwareのクラウド基盤ソフト「VMware Cloud Foundation」をOCI上に導入して用いる。Cloud Foundationは、仮想サーバー(VMware vSphere)、仮想ストレージ(VMware vSAN)、仮想ネットワーク(VMware NSX)などで構成する。

 同様のサービスは、米IBMやAWS(Amazon Web Services)など大手クラウドベンダーが提供済みだ。AWS版に当たる「VMware Cloud on AWS」の東京リージョンでの提供開始は2018年11月にさかのぼる。最近になって「Azure VMware Solution」や「Google Cloud VMware Engine」が加わるなど、運用主体の違いなどはあるものの、今やこうしたサービスを持たないクラウドを探すほうが難しい。

 飽和状態とも言えるなか、Oracle版は顧客に何を打ち出すのか。その1つとして、日本オラクル テクノロジー事業戦略統括の佐藤裕之ビジネス推進本部長は「オンプレミス環境と同等の操作性の提供」を挙げる。他のサービスはインフラからVMwareの管理まですべてをベンダーが担うが、「Oracle Cloud VMware Solutionはあえてユーザー管理の範囲を増やし、VMware環境の運用はユーザーに任せた」。これにより、VMware製品へのパッチ適用などはユーザーが任意のタイミングで実施できる。