人材情報サービスのアトラエは2019年8月30日、従業員エンゲージメントと呼ぶ人材マネジメント指標を見える化するサービスを始める。利用企業は仕事への熱意や会社への共感など5つの項目で従業員エンゲージメントの数値を把握し、業界平均と比べたり改善の手掛かりにしたりできる。

 従業員の生産性向上や離職率低下に効果を発揮するとして従業員エンゲージメントへの注目が高まっているが、抽象的な概念であるため測定や改善が難しかった。アトラエは見える化サービスを通じて、従業員エンゲージメントの改善支援や自社の人材管理クラウドの導入促進につなげる。

従業員エンゲージメントをレーダーチャートで見える化できる
(出所:アトラエ)
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 同社の人材管理クラウドサービス「wevox」に新機能として追加する。利用企業の従業員はWebサイトなどを通じて最大32問のアンケートに答える。回答結果を基に従業員エンゲージメントを5項目で数値化する。具体的には仕事への熱中度合い、組織への共感、チームワーク、健康的な職場、待遇だ。wevoxの利用料金は従業員1人当たり月額300円。

 従業員エンゲージメントとは「従業員が仕事にどれだけの熱意や意欲を持って関わったり取り組んだりしているかを示す指標」(アトラエの森山雄貴プロジェクトリーダー)。仕事などへの動機付けを示すモチベーションと似ているが「モチベーションは仕事に取り組む前の動機付けに関する指標。エンゲージメントは仕事に取り組んでいる最中の状態に関する指標だ」(同)。

 エンゲージメントを測る対象は仕事のほか商品やサービスなど幅広く、マーケティングや事業変革、働き方改革に重要な概念として注目を集めつつある。ただ、日本人にとってなじみが薄い概念であるため、従来は改善施策を選びづらかったり改善効果が不透明だったりした。

 アトラエはwevoxの利用企業から集めた1000万件のアンケート回答を基に、従業員エンゲージメントを5つの項目に分類した。各項目をさらに細分化し、26の小項目と関連づけた。26の小項目は「仕事のやりがい」「達成感」など、より具体的な指標を測る。利用企業は26の小項目と従業員エンゲージメントの5項目の関連が分かるため、効果的な改善策を選びやすくなる。