ヤフーは2020年9月18日、インターネット上に書き込まれた投稿の内容を人工知能(AI)で評価する「建設的コメント順位付けAI」の外部提供を始めたと発表した。同社はニュースサイト「Yahoo!ニュース」で、個人への誹謗(ひぼう)中傷など不適切な投稿の判定にAIを活用してきた。自社で培った技術を他社サービスにも広げてインターネットの健全な利用を促す。

 SNS(交流サイト)やブログなどコメント投稿機能を備えたWebサービスの運営会社に、AIによるコメント評価機能を利用するためのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を無償公開した。AIは「自分の意見を元に議論を喚起する発言」「客観的で、必要であれば根拠を提示している発言」「新たな考え方、解決策、見識を提供する発言」「記事に関係する珍しい経験談」といった評価軸でスコアを算出する。事業者は、スコアの高い投稿を利用者にレコメンド(推薦)したり、スコアを基に不適切な投稿を効率的に検知したりできるようになる。

 インターネット上の悪質な投稿に関しては2020年5月下旬、リアリティー番組「テラスハウス」に出演していたプロレスラーの木村花さんが、SNSで誹謗中傷を受けた後に亡くなった。これを受けて政府は改善策の検討を進めており、業界大手もインターネットの健全化に向けた取り組みを強化している。ヤフーは今回の新サービスのほか、6月末に設置した有識者会議「プラットフォームサービスの運営の在り方検討会」で、2020年内をめどに自主ルールを公表する予定だ。