ホームセンター大手のカインズがインドIT最大手タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)と提携し、インドのTCS敷地内に専用の開発拠点を立ち上げたことが、日経クロステックの取材で2021年10月11日までに分かった。TCS所属のエンジニアをカインズ専任の開発部隊として抱え、カインズが力を注ぐシステム開発の内製に生かす考えだ。同様の取り組みは米国の大手小売業などが先行するが、日本企業では珍しい。

 拠点名は「CAINZ Offshore Development Center(カインズ・オフショア・デベロップメント・センター)」。両社はすでに2021年3月から試験的に取り組みを開始しており、このほど9月に正式稼働した。

 「単なるオフショアへの開発委託ではない」。カインズの池照直樹執行役員CDO(最高デジタル責任者)兼デジタル戦略本部長はこう強調する。「あくまでもカインズのデジタル戦略本部の一員という位置付け。当社から要件書を出して開発してもらうわけではなく、開発作業は全てこちらがリードする」(池照執行役員CDO)という。日本にいるカインズの開発部隊と連携し、TCS所属のエンジニアを常時40人から百数十人規模で稼働させる計画という。

 カインズは2019年にデジタル戦略強化の方針を打ち出し、システム開発の内製に力を注いできた。もともとEC(電子商取引)担当が数人程度しかいなかったが、エンジニアを積極的に中途採用し、グループ企業からの異動も含め現在は約180人まで拡大。同部隊を2024年度(2025年2月期)までに430人規模にする計画で、そのうち130人程度をインド拠点のエンジニアとする方針という。