「お客さまに一番良い方法でアプローチするため、社内の交通整理を自動化している」――。クラウド会計ソフトなどを提供するマネーフォワードで、法人向けクラウドサービスに携わるパートナービジネス部 部長の青山徹氏はこう話す。

 マネーフォワードは、2020年からMA(マーケティングオートメーション)ツールを使い、同社に見込み顧客(以下、「顧客」)を紹介するパートナーとの連携強化と、営業担当への顧客情報振り分けの自動化を進めている。この取り組みの前後で、パートナーからの顧客紹介件数は約10倍になったが、管理の手間は10分の1以下に下がったという。

アプローチできない顧客を発掘するパートナーとの連携強化

 パートナーとの連携強化の背景にあるのは、2020年の新型コロナウイルス感染拡大に伴う、企業向け展示会の相次ぐ中止だった。「展示会などオフライン系の施策が打てなくなったことで、顧客のリストや営業が対応中の案件が大きく目減りした」と、クラウド経費本部でオンラインセールスをマネジメントしているコミュニケーションデザイン部 部長の成末庸平氏は振り返る(写真)。

写真●マネーフォワード クラウド経費本部 コミュニケーションデザイン部 部長の成末庸平氏(左)とパートナービジネス部 部長の青山徹氏
写真●マネーフォワード クラウド経費本部 コミュニケーションデザイン部 部長の成末庸平氏(左)とパートナービジネス部 部長の青山徹氏
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 その後、オンラインを使ったイベントが立ち上がり始めたが、このチャネルで得られる案件は、同社には不十分だったという。そこで、パートナーからの顧客紹介の仕組みを改めた。

 パートナーは、マネーフォワードのオンライン広告を中心としたマーケティング活動ではアプローチできない、経理担当者や地方企業のバックオフィス部門などを開拓してくれる存在だ。パートナーが発掘した顧客からは、「実はシステム化の検討をしていた」という声が多くあり、同社はパートナー経由の顧客増に期待した。

 新しい仕組みでは、それまでパートナーからメールで受け取っていた顧客情報を、パートナーがWebフォームに登録するかたちとした。用意したフォームには、顧客の社名や従業員数、部門名、役職のほか「給与」「勤怠」「経費」のシステム導入予定時期などの項目がある()。

図●パートナーが顧客情報をマネーフォワードに伝えるためのフォームの一部(Adobe Marketo Engageで作成)
図●パートナーが顧客情報をマネーフォワードに伝えるためのフォームの一部(Adobe Marketo Engageで作成)
(出典:マネーフォワード)
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 さらに、顧客から聞き出した課題を書き込むスペースも用意したという。あらかじめフォーマットを決めることで、パートナーが集める情報の精度を高める狙いがある。

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