この連載は今回で10回目を迎え、今回を含めて残り3回となりました。今回は自分の経験に基づいて、「チェンジリーダー自身がチェンジモンスターを生む危険がある」という話をします。

 正直なところ、当時の内容を世に出すことには大きな葛藤がありました。というのも、自分の内面の弱さだけでなく、チェンジリーダーとしての未熟さをさらけ出すことになるからです。

 それでも私が自分の経験を伝えることで、読者の皆様がチェンジリーダーになったときに同じ状況に陥らないようにしたいという思いで筆を執りました。

(提供=123RF)

「モンスターと言われるなら光栄」

 「小沢さんはモンスターだよ」――。

 私は社内でこんな言葉を耳にしました。2015年のチェンジマネジメントが終った直後の私が、次の組織変革に向かおうとしている最中のことでした。

 「モンスターと言われるくらい突き抜けているなら光栄」と、当時の私は強気な言葉を手帳に残しています。しかし内心は非常に大きなショックを受けていたことが、手帳に残った筆圧や殴り書きした文字の勢いから読み取れます。

 モンスターという言葉はよく人に当てはめられますが、「チェンジモンスター」とは人ではなく心理状態のことです。自分が快適と思える環境に外部から変化が起こされるとき、自然な防衛反応として人の心の中に発生するものです。

 しかし「小沢さんはモンスターだよ」という言葉は明らかに私を指していました。その言葉は、チェンジリーダーの役割を担ってきた私にとって、悲しくつらいものだったのです。

 当時の私は、チェンジマネジメントの遂行から発生したストレスで身体を壊し、それによって家族に心配と負担をかけていました。社内では「やり方が厳しすぎる」などと言われ続け、それでもやり切って結果を出したところでした。

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