前回は「チェンジリーダー自身もチェンジモンスターになる危険がある」という話をしました。そしてチェンジマネジメントの過程で四面楚歌に陥った自分が、選択と集中によって閉塞的な環境を打ち破るまでを整理しました。

 2015年8月にチェンジマネジメントに携わってからの約2年半、私は2種類のプレッシャーにさらされ続けました。一つは「数字」。つまりビジネスの結果を出すことでした。そしてもう一つはチェンジマネジメントを成功させることです。

 ビジネスの結果は第4話に書いた通り、2017年に対前年度成長率26%を達成しました。

 チェンジマネジメントでは、2016年8月にアカウントマネジメント部だった部署名を「カスタマーサクセスマネジメント部」に正式に変更できました。米国や欧州、そしてアジア各国からは2年遅れでしたが、これは私がチェンマネジメントを始めた当初に立てていた「成功の目安」でした。

 二つの目標はクリアしたものの、その過程で直面した多大なるプレッシャーは、想定した以上の強さで私の心と身体を蝕みました。チェンジマネジメントを遂行する過程で直面したプレッシャーやストレスは、対処できるレベルのものでしたが、私の心に特に重くのしかかったのは、自分の周囲にあった空気でした。

 信頼していた人から「小沢君はモンスターだよ」と言われたり、四面楚歌になったときに誰も手を差し伸べてくれなかったり、「小沢さんのやり方は強引、専制的、やりすぎ」といった誰からとも分からない声を耳にしたことの方が、私にはこたえました。

 先に異変が起きたのは身体でした。チェンジマネジメントを開始して半年くらい経ったころのことです。

 「眠い。ものすごく眠い。眠気が止まらない」――。

 当時の手帳にこんな記述がありました。確かに当時は、会議に出てもお客様先でも、移動中でも、異常なくらいの眠気に襲われていました。まるで脳が「もう考えるのを停止したい!」と叫んでいるような感覚でした。

 目覚めも寝付きもよい私でしたが、会社で急激な眠気に襲われる現象は大きな悩みとなりました。何より困ったのは、思考のスピードが遅くなり、論理的思考やロジカルコミュニケーションを常に意識していなければ、会議での発言もままならないほどでした。

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