「問題解決の科学」の第4話と第5話では、「問題を構成する5つの要素」の1つめである「意思決定者」が持つ目標の志向性の違いが、問題解決手段の選択に決定的な違いを生むことを説明した。「消極的な目標」しか持たなかった私と「積極的な目標」を持っていたOさんとの差を、下記の記事から読み取っていただきたい。

(出所:123RF)
(出所:123RF)

 「消極的な目標」の下で異常を正常に戻すだけなのか、それとも「積極的な目標」を持って理想を追求するのか――。この2つの志向性を使い分け、正しく目標を設定できるようになった意思決定者は、第2の要素である「制御可能変数」に直面する。

 改めて、問題を構成する5つの要素を以下に示す。詳しくは、本シリーズの第3話で述べたのでこちらもご覧いただきたい。

  1. 意思決定者(decision maker)
  2. 制御可能変数(controllable variables)
  3. 制御不能変数(uncontrollable variables)
  4. 制約条件(constraints)
  5. 結果(outcome)

制御可能変数とは何か?

 意思決定者であるあなたは、問題に直面したとき、これまでの経験から解決のために「何をどうすればいいのか」を判断しているのではないだろうか?この「何を」が、今回のテーマである「制御可能変数」となる。

 制御可能変数の定義を改めて書くと、「意思決定者が制御できて、結果と因果関係を持つもの」となる。あまりふだんから使わない言葉なのでなかなかピンと来ないかもしれない。実は私は最初ピンと来なかった。

 例えば、「車を運転して目的地に行く」というのなら、「問題解決のための制御可能変数」などと大上段に構えなくとも、以下の4つの変数が考えられる。

  1. エンジンをかける
  2. ハンドルを操作する
  3. アクセルを踏む
  4. ブレーキを踏む

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