「問題解決の科学」シリーズは、第6回と第7回で「問題を構成する5つの要素」の2つめの要素である「制御可能変数」を解説した。今回と次回は、意思決定者が直面する3つめの要素である「制御不能変数」の話をする。

(出所:123RF)
(出所:123RF)

 問題を構成する5つの要素とは、以下の通りだ。その詳細は本シリーズの3回目で解説したので、そちらも読んでいただきたい。

  1. 意思決定者(decision maker)
  2. 制御可能変数(controllable variables)
  3. 制御不能変数(uncontrollable variables)
  4. 制約条件(constraints)
  5. 結果(outcome)

 問題を構成する制御不能変数とは、意思決定者が「制御できない」変数である。例えば天候のように、人間が制御できない要素がこれに当たる。

 しかし、ある人にとっての制御不能変数が、全ての人に「制御できない」とは限らない。立場や能力が異なる他の人は「制御できる」場合がある。

 意思決定者が「制御できない」のが当たり前だ、と思い込んでいるだけの場合もある。問題に対する理解や工夫が足りないために、「制御できない」と判断してしまっている場合もある。

 「制御不能変数だからできないのは仕方がない」と、受け入れるだけでは進歩がない。どうすれば「できない」ことを「できる」に変えられるのか。私の経験から以下のように整理してみた。

制御不能変数を「制御できる」ものに変えるには

  1. いつでも、どこでも、誰からでも学ぶ
  2. 「できない」なんて誰が言った?
  3. 「できない」のは理解と工夫が足りないから
  4. 「できない」+「できない」=「できる」
  5. 「できる・できない」の境界線を突破する

 この順番に従って、今回と次回の2回に分けて話をしていこう。

1. いつでも、どこでも、誰からでも学ぶ

 本を読んだり、セミナーを受講したりしたときに、「あぁ、そうか、分かった!」という気持ちになるものの、何日かするともう忘れていることがある。これは、私だけだろうか?

 何かを「分かる」だけでは、その何かが「できる」ようにはなれないものだ。「分かる」を越えて、どうすればうまくできるのかを試行錯誤しなければ、「できる」といえる域にはたどり着けなかった。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。