AI(人工知能)やIoT(インターネット・オブ・シングス)、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)などを活用したビジネスのデジタル化が急速に進展している。こうした中で、企業はどのようなIT投資戦略を立てているか。注目している技術は何か、どんな課題に直面しているか。

 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が実施した「企業IT動向調査2019」(概要は末尾)からは、こうした企業ITの最新動向が浮かび上がる。本特集ではその結果を基に、重要テーマを5回にわたって紹介する。今回は、企業のIT投資の動向について解説しよう。

過半数の企業でIT予算が増加

 まず、2018年度のIT予算について見てみよう。2018年度の「計画」(調査実施年度の計画値で、当該年度のIT予算の実績値に近い数値)を見ると、回答企業の約半数(52.2%)が2017年度よりも増加したと回答した。

過去3年間のIT予算の増減。「計画」は調査実施年度の計画値で、当該年度のIT予算の実績値に近い数値と考えられる。「予測」は、次年度の予測値を示す
(出所:日本情報システム・ユーザー協会、以下同じ)
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 「増加」の割合から「減少」の割合を引いたディフュージョン・インデックス(DI)は、2018年度計画では30.8ポイント。17年度計画(29.8ポイント)と比べて、IT投資が一層活発化している傾向がうかがえる。

 2017年度の調査で2018年度予測(調査実施次年度の予測値)を尋ねたところ、DI値は27.0ポイントだった。今回調査した2018年度計画は、これを3.8ポイント上回った。1年前の予測よりも、IT予算を増やした企業の割合が増加したことが分かる。

 2019年度の予算も増加しそうだ。回答全体の47.6%が「増加」、42.1%が「不変」(前年度並み)と回答した。DI値は37.4ポイントに達し、過去10年で最高水準だった2018年度(27.0ポイント)を10ポイント以上上回る。

IT予算のDI値の推移
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 なお本調査実施以降、米中貿易摩擦や消費税増税などによる景気減速や、企業業績に対する先行き不透明感が増している。これにより、IT予算・投資に少なからず影響があると考えられる。

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