ブラックボックス化した既存システムが国内企業のデジタル変革の足かせになっている――。経済産業省が2018年9月7日に公表した「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」は話題を呼んだ。このレポートが警鐘を鳴らす「2025年の崖」を、企業はどう克服するのか。

 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が実施した「企業IT動向調査2019」(詳細は末尾)では、基幹系システムやマスターデータの整備状況とビジネスのデジタル化の関連について調査した。構築から長時間経過したシステムを抱える企業が少なくないこと、システムのサイロ化や硬直化などの課題を感じていることが確認された。

「基幹系システムの構築は21年以上前」が2割超

 まず、基幹系システムが構築された時期を見ていこう。4種類の業務システム分野について、それぞれを代表するシステムがいつ構築されたかを尋ねた。

各業務システム分野を代表するシステムが構築された時期
(出所:日本情報システム・ユーザー協会、以下同じ)
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 基幹系システムは、21年以上以前に構築されたものが22.3%、10~20年以前に構築されたものが33.8%と、半数以上が構築から10年以上経過している。他の業務システムと比較して、構築から長い時間が経過していると言える。

 対照的なのが、Web・フロント系システム。外部の環境変化に応じてサービス内容の充実など柔軟な対応が求められることから、5年未満のシステムが34.1%と、約3分の1のシステムが比較的最近構築されている。

 基幹系システムに着目して、デジタル化の取り組み状況別に構築時期を調べた。商品・サービスのデジタル化、プロセスのデジタル化ともに、「導入済」と回答した企業は、「試験導入中・導入準備中」「検討中」と回答した企業よりも「21年以上以前」の割合が少なく、「5年未満」が多い。デジタル化が進んでいる企業とそうでない企業の間に差があることが分かる。

代表する基幹系システムが構築された時期(デジタル化への取り組み状況別)
「未検討」と回答した企業の中にはもう一方のデジタル化に取り組んでいる企業も含まれている。特に、商品・サービスのデジタル化が「未検討」の企業でプロセスのデジタル化のみ進めている企業が全体の20%ほどあるので注意が必要である
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