顧客企業に提案する前にまず自社で実践──。働き方改革に役立つITやデジタル技術を手掛けるベンダーが相次ぎ自社の働き方改革を推し進めている。セゾン情報システムズは絵になる本社オフィスを構える。社員が新しい仕事に取り組めるよう、デジタル技術を駆使して働き方を変えている。

 『わたし、定時で帰ります。』『七つの会議』──。本社オフィスが1年に4度、テレビドラマや映画のロケ現場になったITベンダーがある。ファイル転送ソフトの「HULFT」やデータ連携ソフト「DataSpider」などを手掛けるセゾン情報システムズだ。

 セゾン情報システムズのオフィスを訪れるとドラマのワンシーンのような絵になる空間が広がる。まず目に留まるのが、オフィスエントランスのカフェエリアだ。広々とした円形フロアの中心にカウンターがあり、バリスタがハンドドリップでコーヒーを提供している。

セゾン情報システムズのオフィスエントランス。専属のバリスタがいるカフェを併設する
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 オフィスの執務エリアは固定席を設けていないフリーアドレスだ。社員はシンクライアント端末としてノートPCを持ち歩き、思い思いの席で仕事を進められる。米マイクロソフト(Microsoft)の統合コミュニケーションサービス「Skype for Business」などを使い、離れた場所にいる社員同士がすぐに連絡を取れるようにしている。

 執務エリアには複数種類のデスクを配置した。このうち研究開発部門の担当者のエリアには、社内で「ペンタゴン」と呼ぶ多角形のデスクを置いた。「チームメンバーが打ち合わせやペアプログラミングをすぐできるようにしている」と武田俊介HRサポート部コミュニケーションパートナーズグループ長は説明する。

研究開発部門の執務エリア。近くに座る社員同士がすぐ相談できるようにデスクの配置を工夫している
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 社員が集まりやすいように打ち合わせエリアをオフィスフロアの中心に設けた。円形のスペースの内側には、手軽に動かせるデスクや椅子があり、人数に合わせた打ち合わせが即座に始められる。円形の打ち合わせエリアを外部と仕切るための湾曲したシェルフには、ロングシートの他、ホワイトボードも組み込んでディスカッションを進めやすくしている。

オフィスフロアの中心に設けた打ち合わせエリア。緑色のカーペットが目を引く。ロングシートやホワイトボードを組み込んだシェルフで仕切っている
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 絵になるオフィスをつくった狙いは社員の働き方を変えることだ。これまでは顧客企業のニーズを踏まえてシステムを開発するといった受け身の仕事が中心だったという。しかしそうした大型の開発案件は減ってきており、「従来の仕事に加えて、自ら企画して顧客に提案するような、新しい仕事を社員がしやすいオフィスを目指した」(武田グループ長)。2017年11月、東京・東池袋から東京・赤坂のオフィスビル「赤坂インターシティAIR」への移転を機に、新しい職場環境をつくり上げた。

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