花王は病院やホテル、地方の外食サービスといった大口顧客から業務用製品を受注するFAXの一掃に乗り出した。業務用製品を取り扱う花王プロフェッショナル・サービスが2022年までに約5000カ所の大口顧客からの受注FAXについて「中小企業共通EDI(電子データ交換)」への移行を図っている。

花王は業務用製品の発注FAXをインフォマートの「中小企業共通EDI」に切り替え
(出所:花王)
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 花王が大手スーパーや量販店といった小売店向けに販売している家庭向け製品の99%は流通BMS(流通ビジネスメッセージ標準)と呼ばれる流通業界向けのEDIで受注している。大手小売店は商品バーコードで適正在庫を管理しているので、花王製品が売れてPOS(販売時点情報管理)レジを通過すると花王に自動的に発注する。

 ところが業務用製品は全く別だ。受注件数の約6割がいまだにFAXで届き、1日当たり受信枚数は約1400枚に及ぶ。花王は国内の外部委託先に、FAXで受け取った注文内容を社内システムにデータ入力してもらっている。花王は年間のコスト負担額を明らかにしていないが、FAXによる受注のコストは無視できないとみられる。

 FAXが多い理由は、取引先は大口顧客とはいえ中小企業が多いからだ。業種が異なるので流通BMSは使えず、花王に発注するためだけに設備投資をするのも難しい。

 花王はFAXを扱う作業を効率化しようと、顧客の発注規模に応じて標準発注書を配布している。標準発注書には顧客名や商品を特定する社内コードを載せているので、基幹業務システムに入力しやすい。

 しかし、中には社内システムを使って印刷した独自仕様の発注書を使ってFAXで注文する顧客もいる。手書きで読み取れない発注書や、同じ商品名でも容量が異なる製品が多数あって分からないものもある。こうした場合は営業担当者がいちいち顧客に問い合わせて確認しなければならない。

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