ネットワークを動かす基本原理であるプロトコルは、ネットワーク技術の進歩とともに移り変わってきた。だがそこには、電気通信の黎明(れいめい)期に作られた規格のエッセンスが今なお息づいている。新しい技術の本質を捉えるためにも、懐かしのプロトコルを振り返ってみよう。

 「無手順」(non-procedure)は、最も原始的なプロトコルである。“手順が無い”とは、情報の送信側と受信側で、やりとりが無いということを意味している。つまり、送信側が送りたい情報を勝手なタイミングで受信側に垂れ流すだけで、受信側もそれをただ受け取るのみという単純な方法である。

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テレタイプやパソコン通信で活躍

 無手順の歴史は古く、20世紀初頭から使われ始めた。無手順はもともと、テレタイプで文字情報を送信するために作られた。テレタイプとは「teletype」あるいは「teletypewriter」のことで、打ったキーを電話回線などを通じて遠隔地に伝える電子機械式のタイプライターである。このため、無手順は「テレタイプ手順」や「TTY手順」(TTYはteletypeの略)などと呼ばれることもある。

 1920年代には「テレックス」(Telex)と呼ばれる国際的なテレタイプ通信網が整備され、無手順は世界中で使われることになった。その後も、文字情報を伝えるための簡易で便利な手段として、パソコン通信などで長い間活躍した。

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