量販店の店頭や通販サイトに「Wi-Fi 6対応」の無線LANアクセスポイント(AP)を見かけるようになった。Wi-Fi 6は、最新の無線LAN規格「IEEE 802.11ax(以下、11ax)」を分かりやすく示す名称としてWi-Fiアライアンスが提唱しているもの。つまり、Wi-Fi 6対応とは11ax対応を指す。

超高速と快適さを両立

 Wi-Fi 6の伝送速度は最大9.6Gビット/秒である。これは一つ前の世代であるIEEE 802.11ac(以下11ac)の最大伝送速度6.9Gビット/秒と比べて約1.4倍に向上している。この最大伝送速度は8本のアンテナを使った場合だが、広く普及している2本のアンテナを内蔵した端末でも、アクセスポイントとの伝送速度が、ついに1Gビット/秒を超えるレベルに達する。

 Wi-Fi 6では最大伝送速度に加えて、ユーザーが使っていて体感できるスループットを改善することを重視しており、11acと比べて4倍以上に向上させる予定だ。クルマに例えると、最大伝送速度の向上がテストコースで時速280kmという超高速を記録するようなもので、スループットの向上は高速道路の車線を増やして多くの車が常に時速100kmで快適に走れる状況のイメージだ。

 近い将来には、スタジアムで大勢の観客が一斉に接続したり、家庭内でも8K/4K動画やAR(拡張現実)/VR(仮想現実)といった大容量のコンテンツを一人ひとりの家族が別々に楽しむ状況が想定される。Wi-Fi 6が普及すれば、こうした状況でも快適に無線LANが使えるようになるはずだ。

 IEEEによる11axの標準化作業は、2019年7月時点で完了していない。Wi-Fi 6対応の認定を受けるためのプログラムが決まるのもこれからだ。だが、11axの技術仕様が2018年7月に承認されたことを受け、各社とも先取りして製品を開発し、Wi-Fi 6対応と自称して販売している状況だ。

Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)の技術仕様が2018年7月に承認されたことを受けて、認定プログラムや最終的な標準規格の公開を待たずに「Wi-Fi 6」対応製品が次々と登場している(2019年7月時点)
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 最新の技術を搭載した製品を使うと無線LANはどう変わるのだろうか。

国内で発売済みのWi-Fi 6に対応した無線LANアクセスポイントの例
会社名製品名発売
エイスースジャパンRT-AX88U2018年12月
エイスースジャパンROG Rapture GT-AX110002019年5月
ネットギアジャパンRAX120-Nighthawk AX12(RAX120)2019年6月
ネットギアジャパンRAX80-Nighthawk AX8(RAX80)2019年3月
ネットギアジャパンAX3000-Nighthawk AX4(RAX40)2019年7月

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