菅新政権が旗印として高く掲げる「デジタル」。日本全体が今、デジタルトランスフォーメーション(DX)に邁進し、多くの企業がこぞってDXへの取り組みを加速させている。

 調査でもその傾向は明らかである。日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)がまとめた「第1回緊急実態調査」によると、DXの取り組みを1年以内に加速すると答えた企業は実に61.0%に上った。業種や規模を問わず多くの企業がDXを進めている状況だ。さらに中長期的(3~5年)な計画を見ると、全体の4分3に当たる75.4%の企業がDXを加速すると答えている。

DXで本当に「バラ色」の世界が広がるのか

 デジタル技術を活用し新たなビジネスモデルやビジネスプロセスを生み出すDXは、売り上げ拡大や生産性向上、コスト削減、働き方改革など多くの効果をもたらすとされる。それだけに経営環境が悪化するコロナ禍でも、企業が積極的に取り組むのは当然と言える。しかしDXによって本当に「バラ色」の世界が広がるのか。

 あるITベンダーの幹部はこう訝しがる。「DXの推進はそう簡単ではない。特に厄介なのはレガシーシステムの存在。企業でDXを進める場合、社内の業務を司るレガシーシステムが制約となり、DXによる成果が思ったほど出ないことがある」。

 具体的にはどういうことか。同氏によれば、バックエンドのレガシーシステムをDXに適合する形に見直さない限り、例えば次のような問題に直面するという。

  • 基幹系システムの機能が制約となってビジネスプロセスを変えられない
  • 立派なWebサイトやスマホアプリを作っても業務システムと連携できない
  • 高度なデータ分析をしたくてもレガシーシステムからデータを取り出せない
  • そもそもレガシーシステムの運用コストが高くてDXに予算を回せない

 多くの企業ではビジネスの根幹を「レガシー」である基幹系システムが担っている。そのレガシーシステムは十年以上使われており、熟知する人材がおらず内部構造がブラックボックス化している場合も目立つ。結果、レガシーシステムは「放置」あるいは「塩漬け」され、いくらDXを推進してもうまくいかない、という話である。

 ではどうするか。同氏は次のように説明する。「手間やコスト、時間がかかる全面刷新などしなくても、一部の改修でDXの推進は十分可能。要はDXの足かせにならないように部分的に改修すればよい」(同氏)。

 レガシーシステムの改修は専門性が高く、同分野に強みを持つITベンダーは限られる。DXを確実に進めるには、こうしたITベンダーにコンタクトを取るのが近道だろう。日経BPが提供する「提案依頼ポストDX」は、同分野に詳しいITベンダーが参加。簡単な質問に答えるだけで解決策を提示してくれる。情報収集の一環として活用してみてはいかがだろうか。