日本のBtoB企業がデジタルマーケティングに取り組み始めて数年が経過したが、その最前線にいる担当者の育成やキャリアパスの形成は、まだ発展途上にある。日本のBtoBマーケティング人材が、スキルを高め、ビジネスに貢献するには何が必要か。「科学と感性のデジタルマーケティング」の筆者であるシンフォニーマーケティングの庭山一郎氏による、BtoBマーケティングの人材育成のための提言を掲載する。(日経 xTECH Active編集部)

(提供:123RF)

 終身雇用を前提とした年功序列の人事制度は崩壊し、有名大学の学歴や一流企業での職歴も人生を保証してくれない時代になりました。ホワイトカラーのプロフェッショナル化が進むのです。プロの定義は様々ですが、私は“そのスキルでどこでも食べていける人”と考えています。

 会社で10年経理をしていれば、自社の経理業務はそつなくできるでしょう。しかし、その経理のスキルはどの会社でも通用するものでしょうか?そのスキルは売り物になるでしょうか?

 「どこでも」とはそういう意味です。これからは身につけたスキルを頼りに人生を渡っていく時代です。そのスキルレベルが収入や生活レベルとなり、大きな格差が生まれる時代に既に差し掛かっています。

 ではBtoBマーケティングの世界はどうでしょうか?

今、日本のBtoBマーケティングに足りないもの

 米国でデマンドジェネレーション(マーケティング活動を経て営業部門へホットリストを渡すまでの活動全般)のプラットフォームとしてマーケティングオートメーション(MA)の普及が始まったのは2000年からです。約15年後の2014年には日本でも手に入るようになりました。

 それから5年が経(た)った今の日本のBtoBマーケティングに足りないのは、企業内のマーケターが学ぶ環境と機会です。これが欧米に比べて圧倒的に不足しています。

 マーケティングという職業とキャリアプランが確立している欧米では、大学でマーケティングを学び、マーケティングエージェンシーで実務を経験し、大学院に戻って理論武装し、企業のマーケティングマネジャー、シニアマネジャー、CMO(最高マーケティング責任者)へとキャリアを重ねていきます。

 大学や大学院以外でもマーケティングを学ぶ機会や環境が多く用意されています。マーケティング協会などのNPO(特定非営利活動法人)やデマンドジェンリポート(DemandGen Report)などのメディア、シリウスディシジョンズ(SiriusDecisions)などのリサーチファーム、そしてアドビ、ハブスポット、セールスフォース・ドットコム、オラクルなどのベンダーが主催する様々な研修プログラムがあり、個人も企業もこれらを活用してナレッジを磨いています。

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