前回はB2Bマーケティング組織のリーダーが、「まず何をすべきか?どこから手を付けるべきか?」という観点から「共通の目標」と「分業と調整のメカニズム」を考えました。ここで重視したのは、目標を定めるだけでなく、伝えるだけでもなく、チームメンバーに「ジブンゴト化してもらう」ためのプロセスです。いわば「How」の部分を説明するものでした。

 今回は「そもそもB2Bマーケティング組織はどのような機能を提供すべきなのか?」つまり「What」について、私なりの観点で掘り下げます。

B2Bマーケティング組織が提供する4大機能

 「マーケティングの定義」について検索すると、

「マーケティングは価値創造である」
「マーケティングは売れる仕組みづくりである」
「マーケティングとは販売(営業)を不要にすることである *1

など、様々な定義が出てきますが、本編では「日本におけるB2Bマーケティング組織が持つべき具体的機能」を定義していきます。

 B2Bのマーケティング組織が持つべき具体的な機能とは、

  • 商材のSTP(Segmentation / Targeting / Positioning)の定義機能
  • ストーリーテリングに即したコンテンツ構築機能
  • PR/ARを含めたIMC(統合マーケティングコミュニケーション)機能
  • デマンドセンター機能

の4つであると考えています。以下に順を追って紹介していきましょう。

1.商材のSTP(Segmentation / Targeting / Positioning)の定義

 「STP」とはフィリップ・コトラーが提唱した言葉で、セグメンテーションとターゲティング、ポジショニングの3つで構成しています。シンプルながら、「どんな市場を定義して」「その中の誰に対して」「どのような価値を提供するのか?」を定めることを提唱した、有用なフレームワークです。


*1 「マーケティングとは販売(営業)を不要にすることである」とは、ピーター・ドラッカーの有名な言葉、「The aim of marketing is to make selling superfluous.」を日本語に訳したものです。私は、ドラッカーが言いたかった「販売(営業)を不要にする」とは、「組織機能としての営業や販売を不要にすること」ではなく、「顧客に欲しいと言わせる商材を作ることで、不要なものを、利益を削って無理に販売しなくてよいようにすること」という意味だと解釈しています。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。