前回の終わりに、「メンバーの変化への適応を支援しながら、顧客価値を高めるストーリー構築に有用な手法を紹介する」と宣言しました。今回は、その「メンバーに自律自走を促しながらストーリーを作っていく、実践手法」を紹介します。

(出所:123RF)

あなたではなく、「あなたのチーム」を主語にする

 この連載のタイトルは、「あなたが『マーケティング組織のマネジメント』を任されたなら」というものです。つまり、これを読んでいるあなた自身がメッセージを作り上げたり、クリエーティブをデザインしたりするための手法を解説するものではありません。

 あなたではなく、あなたのチームのメンバーや、チームに協力してくれるパートナーに、自社商材(製品やサービス)のストーリーテリングができる領域に到達してもらうことを論点としています。

 チームをリードする立場にあった人には理解いただけると思いますが、同じチームのメンバーでも物事の捉え方は一人ひとりで異なります。クリエーティブな仕事であるストーリーテリングは非常に概念的・抽象的な部分を含んでおり、メンバー個々に認識のズレが常に起こるものと考えるべきでしょう。

 例えば、B2Bマーケティングで最も重要かつ基本的な「顧客」という概念があります。これですら、人によって認識や定義が大きく異なります。商材についての関わり方でいえば、

  • 自社商材を購入した企業全体
  • その企業の導入担当者
  • 商材の導入判断を下す意思決定者
  • 企業の中で実際に商材を利用しているエンドユーザー

などが「顧客」となります。さらにその顧客は

  • これから攻めるべき市場に属する見込み顧客であるか
  • 既に競合商材を利用しているユーザーなのか、全くの新規ユーザーなのか
  • 自社商材に否定的なのか、肯定的なのか?

といったセグメンテーションでも分類できます。

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